昨季まで11年間プレーした古巣を相手に、楽天の西川が躍動した。慣れ親しんだ札幌ドームで移籍後初めての試合。攻守に活躍し、「北海道のファンの前でプレーしている姿を見せられてよかった」。感慨深げに振り返った。 まずは三回の左翼守備で見せた。1死二、三塁で犠飛には十分な打球が飛んできた。2人の走者がそれぞれタッチアップ。ここで三塁走者の生還より先に、三塁を狙った二塁走者を素早いワンバウンド送球で刺した。「投げる時に見えたので」。とっさの判断で同点を阻止した。 バットでは四回1死二、三塁で、高めの速球をコンパクトに右前へはじき返し、リードを3点に広げる適時打。二盗にも成功し、持ち味を存分に発揮した。 日本ハムで不動のレギュラーだったものの、オフに自由契約を言い渡された。この日の対戦は「すごく嫌だった」と正直に明かしたが、「いずれはやることなので」と割り切って臨んだ。 複雑な思いを抱えながらも、最初の試合で勝利に貢献。「ファイターズとの試合は続く。負けないようにやっていきたい」。新たな気持ちで意気込みを口にした。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕4回、2点適時打を放つ楽天の西川=8日、札幌ドーム