日中の最高気温が39度に達し、試合開始の午後7時すぎでも34度だったアナハイム。厳しい暑さの中、エンゼルスの大谷が歴史的な試合に臨んだ。新たなルールで先発投手が指名打者を兼ねることが可能となり、開幕投手兼1番打者の「リアル二刀流」でシーズン初戦を迎えた。 真っ赤に染まった本拠地のスタンドから、昨季のア・リーグ最優秀選手(MVP)に大歓声が送られた。試合前。大谷が左翼後方のブルペンで投球練習を終え、ベンチに戻る際には客席が総立ちになって「MVP」コール。ファンの期待を受けて、まずはマウンドに向かった。 メジャー5年目で初めての開幕投手に「すごい光栄なこと。まず1球目を集中して投げたい」と意気込んでいた大谷。いきなり場内表示で99マイル(約159キロ)の直球を投げると、気迫のこもった投球で一回を無失点に抑えた。 ベンチに戻ると打撃の準備をして、すぐに打席に立った。第1打席は遊ゴロに倒れたが、一塁への全力疾走で際どいタイミングに。投打で躍動する大谷の姿に、開幕を待ちわびていた地元ファンは魅了されていた。(アナハイム時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕アストロズ戦に先発登板し、力投するエンゼルスの大谷=7日、アナハイム 〔写真説明〕アストロズ戦の1回、内野ゴロに倒れたエンゼルスの大谷=7日、アナハイム