現役引退を表明した高木菜那との一問一答は次の通り。 ―引退を決めた理由は。 スケートと同じくらいにやりがいのあることをやりたいと心から思えた。今年は自分を信じて攻めたレースができた。つらいことの方が多いスケート人生だったが、最後に頑張ってきてよかったと思えた。 ―まだ戦えるのでは。 スピードスケートという競技は強い覚悟がないとやっていけない。今季は相当な覚悟を持って取り組んだが、それ以上の覚悟がないと速くなれないと感じた。 ―妹美帆の存在は。 妹がいたからこそ、ここまでスケートを続けることができた。つらいことや乗り越えなきゃいけない壁はたくさんあったが、それがなければ今の高木菜那はいなかった。妹が妹でよかったと心から思う。 ―印象に残るレースは。 うれしかったのは平昌五輪のパシュート(団体追い抜き)、マススタートの金メダル。みんなでガッツポーズができた。北京五輪はすごくつらかったが、チームのありがたみや仲間の大切さを感じ、どちらも心に残る五輪だった。 ―小さな体で戦った。 身長を言い訳にしたくなかった。小さくても、頑張れば目標を達成できる。引退後はそういうことで悩んでいる子供にも伝えていけたら。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見で引退を表明し、花束を手に笑顔で撮影に応じるスピードスケート女子の高木菜那=5日午前、東京都新宿区