一回1死満塁。早くも相手のコーチがマウンドに向かう中、巨人の中田は冷静に頭を整理した。「積極的に行こうと。狙い球も考えて立った」。初球の甘い速球を逃さず、3年ぶり6本目の満塁弾を左中間席へ。21打席ぶりの安打だった。 昨季の巨人での打率は1割5分4厘。「萎縮していた」との反省から、体重を20キロ増やして107キロに戻し、オープン戦から投手の特徴をメモ。開幕後も不振が続いたが、元木ヘッドコーチと打撃を修正。「毎年スタートは遅い」と自らに言い聞かせてきた。 チームの6連勝に貢献し、巨人で初めてのお立ち台。「皆さんに感謝しかない。まだ認めてもらったと思っていないので、もっと結果を残す」と力強かった。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回、先制の満塁本塁打を放ち、チームメートに祝福される巨人の中田(中央)=3日、東京ドーム