抽選順で第1ポットから漏れたドイツの行方は、最大の関心事だった。スペインと同じE組が決まると、会場がどよめいた。 ドイツにとってスペインは、2008年欧州選手権決勝や10年W杯準決勝で敗れた因縁の相手。最近でも2年前の欧州ネーションズリーグで0―6と大敗するなど良いイメージがないが、GKノイアーは「スペインにはネガティブな記憶があるが、2度は起こらないと思う」と雪辱を期す。 連覇が期待された前回ロシア大会はよもやの1次リーグ敗退。昨年の欧州選手権後には、06年から指揮してきたレーウ前監督が退任。フリック新監督の下、激しいプレスでライバルを圧倒するスタイルを取り戻した。 日本はドイツと縁が深い。古くは奥寺康彦さんがプロデビューし、現在も長谷部誠、遠藤航らドイツ・リーグでプレーする日本選手が多数。日本協会は育成や指導者養成で手本にしてきた。田嶋幸三会長は「日本サッカーの父」と呼ばれたドイツ出身のクラマー氏を引き合いに、「目標だった。良い恩返しをしたい」。これ以上ない舞台が用意された。(ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕W杯抽選会、日本が入ったE組で同組となったドイツのフリック監督(左)とスペインのルイスエンリケ監督=1日、ドーハ(dpa時事)