味方の奪った2点があれば、オリックスの山本にとっては十分だ。7回無失点の好投でチームを今季初の連勝に導き、「粘り強く投げられたことと、勝てたことがよかった」。お立ち台で笑顔がはじけた。 立ち上がりから直球、変化球ともに切れは抜群だった。圧巻だったのは七回。2死二、三塁のピンチで代打の宇佐見に4球全て直球勝負。「若月さんの配球に任せて投げた」。最後は156キロで空振り三振に仕留めると、小さくグラブをたたいた。 開幕戦で8回無失点の快投を見せても、「納得いかないところはたくさんある」。そのうちの一つはボール球が続いたことだったが、この日は五回までカウント2ボールなしときっちり修正。「より良い投球を求めて1週間過ごしたい」。進化を続ける理由の一端がこの言葉からうかがえる。 この勝利で昨季から続く連勝を17に伸ばした。それでも「一気に20何連勝までいくわけではない。一日一日を大切に頑張る」。本拠地開幕6連戦は金文字のユニホームを着用しているオリックス。その中でも背番号18がひときわ輝いて見えた。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕試合後、笑顔で撮影に応じるオリックスの山本(左)とバレラ=2日、京セラドーム 〔写真説明〕力投するオリックス先発の山本=2日、京セラドーム