W杯サッカー・1次リーグ各組概要
時事通信社 2022年04月02日 09:17:53
◇カタール、突破も 【A組】成長著しい開催国カタールは、セネガル、エクアドルがライバル。オランダだけが抜けた存在で、3チームによる混戦となれば1次リーグ突破も狙える組み合わせとなった。 準優勝3度のオランダは、3度目の指揮を執るファンハール監督の下で悲願達成なるか。マネのいるセネガルは、サラーを擁するエジプトとの激戦の末にW杯出場をつかんだ。エクアドルは南米予選で、ブラジルやアルゼンチンと引き分けるなど粘り強く侮れない。 ◇イングランド、抜けた存在 【B組】イングランドの実力が頭一つ抜けている。前回大会は4強入りし、昨夏の欧州選手権では準優勝。W杯欧州予選は8勝2分けの無敗で突破した。ケーン、スターリングを軸に得点力に優れ、1次リーグ突破は堅いだろう。 2大会ぶり出場の米国が中心となる2位争いは激戦になりそうだ。イランは初の決勝トーナメント進出を目指す。欧州プレーオフA組の勝者が入る残り1枠はウェールズ、スコットランド、ウクライナに可能性があり、イングランドとの「英国ダービー」が実現する可能性がある。 ◇アルゼンチンがリード 【C組】アルゼンチンが一歩リードしている。南米予選はブラジルとの対戦を残しているものの負けなし。W杯優勝にまだ縁がないエースのメッシが実力を発揮できれば、攻撃陣は強力だ。世界的ストライカーのレバンドフスキを擁するポーランドは、前回日本と同組の1次リーグで敗退した悔しさを晴らせるか。 北中米カリブ海の雄メキシコは7大会連続で決勝トーナメントに進出しており、侮れない存在。アジア最終予選B組で日本を上回ったサウジアラビアは、2度目の1次リーグ突破を狙う。 ◇充実のフランス 【D組】前回大会も同組だったフランスとデンマークの突破が有力。王者フランスはエムバペ、グリーズマンら前回優勝メンバーが健在な上、昨年代表に復帰したベンゼマも絶好調。中盤、守備陣の顔ぶれも充実し、デシャン監督がベストの布陣を見いだせれば連覇も期待できる。デンマークは4強入りした昨夏の欧州選手権で若手が自信を付けた。初の16強を目指すチュニジアはアジア―南米の大陸間プレーオフ勝者からの勝ち点3が必須となりそうだ。 ◇日本は初戦で勝ち点を 【E組】日本はロシア大会のコロンビア戦で勢いに乗ったように、初戦のドイツ戦が大きなポイントになる。ドイツはフリック監督就任後、立て直しに成功し、欧州予選を一番乗りで突破。10試合で4失点と守備が堅い。日本も堅守で対抗しミュラーやニャブリらを抑え、何としても引き分け以上で乗り切りたい。 第2戦はコスタリカかニュージーランドが相手。どちらにしても、勝利が欲しい一戦。コスタリカには森保体制の初陣で快勝している。 スペインもドイツ同様に勝ったことがない相手。昨夏の東京五輪準決勝で敗れた相手だが、スタイルはA代表と変わらない。相手はボール保持に優れ、最終戦で守勢に回れば勝機は遠のく。カギは中盤での攻防。激しく戦い、速攻を交えながら隙を突いて攻略したい。 ◇前回3位と準優勝が激突 【F組】前回3位のベルギーと準優勝のクロアチアが激突する。R・ルカク、デブルイネらが健在のタレント集団ベルギーは初タイトルが悲願。クロアチアは37歳で本番を迎えるモドリッチに注目だ。 モロッコはハリルホジッチ元日本代表監督が率い、エンネシリ、ハキミら実力者を擁する伏兵。デービースら若手の活躍により36年ぶり2度目の出場を果たしたカナダは、本大会初勝利が目標となる。 ◇ブラジルの1強 【G組】ブラジル、スイス、セルビアは2大会連続で同組に入った。前回も首位通過した最多5度の優勝を誇るブラジルの「1強」とみられる。ネイマールらを擁し、FIFAランク1位に返り咲いたばかり。王国復活への機運が高まる。 2位争いは2大会連続16強のスイスを軸に激戦になりそうだ。セルビアは、昨年から率いるストイコビッチ監督の下で雪辱なるか。欧州予選ではポルトガルに勝ち越した。今年のアフリカ選手権で3位に入ったカメルーンはダークホースだ。 ◇ポルトガルとウルグアイの2強 【H組】ポルトガルとウルグアイの1位争いが予想される。ポルトガルは欧州予選で苦しんだが、プレーオフをきっちり勝ち上がった。悲願の初優勝に向け、カギを握るのは5度目の出場となるロナルド。37歳のエースが活躍すれば、おのずとチームは乗れそうだ。 スアレスを擁するウルグアイも総合力が高い。前回大会では決勝トーナメント1回戦でポルトガルに競り勝った。韓国は2強から勝ち点を奪えれば望みはある。ガーナは厳しい戦いになりそう。(了)【時事通信社】
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