日本代表の主将としてW杯に2度出場した宮本恒靖氏が、日本協会の理事兼会長補佐としてドーハに入った。現役時代は「どうしようもない。そうか、くらいの感じ」と思っていた組み合わせ抽選会。立場が変わり、「違う気になり方になると思う」と現在の心境を説明した。 引退後は国際サッカー連盟(FIFA)が運営する大学院で学び、G大阪の監督を務めた。今回はFIFA総会に出席。将来の幹部候補として経験を積む意味合いもある。「新しい立場で旧交を温め合うとか。そういうのは現場にはない」。ピッチでは味わえない、新たな刺激を得た様子だった。 ドーハ入りした3月31日には元イタリア代表のピルロ氏、元ポルトガル代表のフィーゴ氏ら世界的なスターとともに「レジェンド・マッチ」に参加。元選手としての経験を生かして国際的な人脈を築こうとしており、「おいおいそういう人たちとつながれれば面白い。広がりはある」と展望を語った。 現場目線を大切にしつつ、日本サッカーの飛躍を願う。抽選は「いかに(初の)ベスト8に行けるか、組み合わせの良しあしはある」と冷静に見届けるつもりだ。「かつてとはまた違う歴史的な積み上げがある。大会に向かっていく雰囲気をどうやってチームでつくっていくかが大事」。泰然と構え、運命の瞬間を迎える。(ドーハ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕「レジェンド・マッチ」に出場する元日本代表主将の宮本恒靖氏=31日、ドーハ