多くのカブスファンが訪れたキャンプ地で、鈴木に待望の初安打が飛び出した。中堅左に運ぶ2ラン。オープン戦11打席目での快音に「みんなが喜んでくれていたので、それが本当にうれしい」。立ち上がった観客からの祝福とチームメートのハイタッチに迎えられ、笑顔がはじけた。 マリナーズの先発は、昨季開幕投手を務めた左腕ゴンザレス。2打席を凡退し、四回2死一塁で臨んだ第3打席も、初球はタイミングが合わず空振りした。「合わないなと思ったら、変えないといけない」。ノーステップに変えて3球目の速球を捉えると、打球は高い弾道を描いてスタンドへ。「こすっていたのでどうかな、という感じだったが、角度よく入ってくれた」と振り返った。 広島時代にも、開幕前のオープン戦では苦しむことが多かったという。新天地のキャンプでは、チーム練習や試合の後にも屋内で打ち込む機会が増えている。「タイミングを変えて対応できたのはプラスと考えて、またしっかりやっていきたい」。言葉に力を込めた。(メサ時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕マリナーズとのオープン戦の4回、オープン戦初安打となる1号2ランを放つカブスの鈴木=30日、アリゾナ州メサ