広島商が甲子園で久々に校歌を響かせた。 序盤からしつこく単打を積み重ね、この日放った16安打のうち、長打は1本のみ。犠打や盗塁など小技を絡めた伝統の「広商野球」を随所に見せ、大量22点を奪った。先制打を含む3安打3打点の植松主将は「コンパクトに単打をというのを心掛けていた。それが試合でもできた」と胸を張った。 春1度、夏6度の全国制覇を誇る広島商にとって、聖地で20年ぶりの白星。広島県勢では広陵に続き、大正からの4元号にわたる甲子園勝利にもなった。荒谷監督は「当時の選手、指導者が広商の野球を受け継いできた。勝利を収められて感慨深い」と喜びに浸っていた。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕1回裏広島商1死二塁、先制の適時打を放つ植松=23日、甲子園