【北京時事】北京五輪のフィギュアスケート男子で94年ぶりの3連覇を逃し、4位に終わった羽生結弦(27)=ANA=が14日、北京市内のメインプレスセンターで記者会見し、転倒したものの五輪史上初の挑戦となったクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)について「自分の中で最高のアクセルができた」と述べ、一定の満足感を示した。 羽生は2018年平昌五輪で連覇を遂げた後、前人未到の4回転半成功を最大の目標に掲げてきた。北京五輪では現地入りしてからの練習で、着氷する右足首を捻挫。その上で挑んだが、回転不足の転倒に終わった。今後の4回転半挑戦は「まとまっていない」と明言しなかったが、「完成しちゃったのでは、と思う自分もいる」とも話した。 金メダルに輝いたネーサン・チェン(米国)について「五輪の金メダルは本当にすごいこと」と祝福。自身が3連覇を逃したことについては「重圧からは解放されたが、2連覇した人間として、胸を張っていられるように」と語った。五輪は最後かと聞かれ「ちょっと分からない。また滑ってみたい気持ちはある」と含みを持たせた。 会見に先立ち、羽生は会場近くの練習用リンクで軽めに滑った。リンクに上がったのは、フリーが行われた10日以来で4日ぶり。「滑ってはいけない期間だったが、どうしても滑りたいと思った」と説明した。今後に向けて「これからも羽生結弦として、大好きなフィギュアスケートを大切にしながら究めていけたらと思う」と話した。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕記者会見するフィギュアスケート男子の羽生結弦=14日、北京