ロシアの軍事的圧力でウクライナ情勢が緊迫する中、北京五輪スケルトン男子に出場したウクライナのウラジスラフ・ヘラスケビッチ選手(23)が、戦争反対を訴える一幕があった。  ロイター通信によると、ヘラスケビッチ選手は11日に行われた3回戦の後、テレビカメラに「NO WAR IN UKRAINE(ウクライナに戦争は必要ない)」とのメッセージを掲げた。  競技後の報道陣の取材に対しては「普通の人々と同じように、私も戦争を望まない。祖国と世界の平和を望んでいる」と語った。  五輪憲章第50条では会場内などで政治的、宗教的、人種的な宣伝活動を禁じている。ヘラスケビッチ選手に処分が科されるとの見方もあったが、国際オリンピック委員会(IOC)は本人と話し、平和を願う一般的なメッセージだったと判断。「この件は片付いた」と寛容な姿勢を示した。  ヘラスケビッチ選手は「自宅は今、緊張状態にある。銃や武器、軍隊のニュースばかりで大丈夫ではない」と窮状を訴えた。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕スケルトン男子で滑降するウクライナのヘラスケビッチ選手=11日、延慶(EPA時事)
情報提供元: 時事通信社
記事名:「 ウクライナ選手が反戦の願い=「祖国と世界の平和を」〔五輪・スケルトン〕