10日まで行われた北京五輪のフィギュアスケート男子で、日本勢は羽生結弦(ANA)が94年ぶりの3連覇を逃して4位に終わったが、鍵山優真(オリエンタルバイオ)が銀メダル、宇野昌磨(トヨタ自動車)が銅を獲得した。鍵山は2014年ソチ五輪を19歳で制した羽生より若い18歳で、フィギュアの日本勢最年少メダリストとなった。 4回転ジャンプを3種類4本跳ぶ構成でフリーに挑んだ鍵山は、まだ成功率が高くないループでミスしたものの演技全体はまとめた。それでも、金メダルのネーサン・チェン(米国)には合計で22点以上の差をつけられた。4回転の難度や本数、精度で及ばなかった。 鍵山は新たな4回転の習得にも意欲的で「金メダルはまた4年後に目指す」。新時代をリードする存在として期待が高まる。24歳の宇野は鍵山について「見るたびに(自分が)今のままでは駄目だなと。向上心と刺激をもらえる」と話した。 羽生はフリーで前人未到のクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑み、回転不足で転倒したものの、五輪史上初のチャレンジには意義があった。「プライドを詰め込んだ五輪」と表現。平昌五輪からの4年間で、新たなジャンプを決める選手は現れていない。その中で、第一人者として次の時代への扉を懸命に開こうとしているように映った。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕記念撮影に納まるフィギュアスケート男子の(左から)銀メダルの鍵山優真、金メダルのチェン、銅メダルの宇野昌磨=10日、北京 〔写真説明〕フィギュアスケート男子フリーで4回転半ジャンプに挑む羽生結弦=10日、北京