17歳の川村が、堂々たる五輪デビューを果たした。大舞台に臆することなく一発で決勝に駒を進め、「特別な雰囲気。ずっとこの時を夢見てきたので、すごく楽しかった」。 初めて滑るコースでも落ち着いていた。第1エアでスキー板をつかみ損ねるミスが出て、急きょ第2エアの技を変更。得意の安定したターンで全体2位の得点を稼ぎ、伸び悩んだエア点をカバーした。「それなりにクリーンに降りてこられたのでよかった」と振り返った。 日本モーグル界に彗星(すいせい)のごとく現れた高校2年生は、今季ワールドカップ(W杯)で初勝利を含め3勝。女子のエースに成長し、W杯種目別首位で迎える五輪にも「緊張はあまりしていない。わくわくする」と気負いはなかった。 ミスがあっても、大崩れはしないのは地力の表れ。怖いもの知らずの新星は3日後の決勝に向け、「まだまだ直すところはある。もっと点数を上げていける」と意欲的に語った。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕フリースタイルスキー女子モーグル予選1回目で滑走する川村あんり=3日、中国・張家口