北京五輪のアルペンスキー女子で3大会連続金メダルが懸かるミカエラ・シフリン(26)=米国=に対し、ワールドカップ(W杯)で女子歴代最多の通算82勝を誇るリンゼイ・ボンさん(37)がエールを送った。ロイター通信のインタビューに「出場する全種目でメダルを期待している。彼女にはその能力が絶対にある」と母国の後輩に太鼓判を押した。 シフリンは昨年12月に新型コロナウイルスの陽性判定を受けながらも、1月11日には今季W杯で4勝目。総合成績でトップを走る。通算73勝は女子で歴代2位。このうち回転での47勝は、インゲマル・ステンマルクさん(スウェーデン)の男子大回転46勝を抜いて、男女を通じ単一種目の最多勝利数となった。 2014年ソチ五輪の回転、18年平昌五輪の大回転を制したシフリン。北京五輪では複合を含む全5種目にエントリーする可能性がある。技術系(回転、大回転)のスペシャリスト的な存在だが、W杯では高速系のスーパー大回転、滑降で勝った経験も。ボンさんは「彼女にとって素晴らしい大会になるだろう」と語った。 2年前に父親を亡くした悲しみを乗り越え、勝利を積み重ねてきた。五輪前最後のW杯後、自身のツイッターに「完全にフォーカスを五輪に切り替えた」と記した。5種目で表彰台に上れば史上初の快挙となる。(時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕ミカエラ・シフリン(写真左)とリンゼイ・ボン(AFP時事)