ターンが6割、エアは2割=フリースタイルスキー・モーグル―ニュースを探るQ&A〔五輪・フリースタイル〕
時事通信社 2022年02月02日 13:37:42
こぶが連なる急斜面での滑りと2度のエア(ジャンプ)の完成度を競うフリースタイルスキーのモーグル。日本の選手層は厚く、男子の堀島行真(トヨタ自動車)、女子で17歳の川村あんり(東京・日体大桜華高)を中心にメダル獲得の期待がかかる。 ―競技としてのスタートは? 1980年にワールドカップ(W杯)が始まり、世界選手権は86年に初開催された。五輪では、フリースタイルスキーが初めて採用された92年アルベールビル大会から正式種目になった。 ―ルールを教えて。 採点競技で、2014年ソチ大会後に満点が30点から100点に変わった。配点はこぶに沿ったターンが6割、エアとタイムが各2割。五輪では2段階の予選で計20人が決勝に進む。3段階の決勝は上位12人、6人と絞られ、3回目で最終順位が決まる。各試技の得点は持ち越されない。 ―どう採点するの? ターンは5人の審判が20点満点で基礎点と減点を算出し、それぞれの最高点と最低点をカットした合計が得点になる。別の審判2人がエア1回につき10点満点で採点し、その平均点を与える。タイムの得点は、コースの長さを係数とする公式で自動的に計算される。 ―エアは難度が大事? そうとも限らない。審判は技の出来栄えを採点し、難度に応じた係数が掛けられる。難しい技を出しても低い完成度では得点が伸びず、転倒のリスクや配点の高いターンに影響が出る可能性もある。今季の堀島は難度を抑え、完成度を重視してW杯を戦ってきた。 ―日本勢の実績は? 里谷多英が98年長野大会で金メダル、02年ソルトレークシティー大会で銅。上村愛子は長野からソチまで5大会連続で出場し、7位、6位、5位、4位、4位でメダルに届かず。10年バンクーバー大会で「何でこんなに一段一段なんだろう」と語った。男子では、北京大会代表の原大智(日本スキー場開発ク)が前回平昌大会で銅を獲得し、初めて表彰台に立った。これまでの五輪で、日本男女が同時にメダルを獲得したことはない。(時事)【時事通信社】
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