【ジャンプ】年末年始のジャンプ週間を制した男子の小林陵侑に金メダルの期待が高まる。技術的に高いレベルで安定し、ノーマルヒル、ラージヒルのどちらも有力候補だ。獲得すれば個人の日本勢では1998年長野大会ラージヒルの船木和喜以来となる。 今季ワールドカップ(W杯)で小林陵に次ぐ4勝を挙げているカール・ガイガー(ドイツ)や2勝のマリウス・リンビク(ノルウェー)がライバル。佐藤幸椰も不調だった今季序盤に比べて上向いており、表彰台を狙えるだけの力はある。 女子は前回銅メダルの高梨沙羅が悲願の金メダルに照準を合わせる。W杯総合トップを走るマリタ・クラマー(オーストリア)をはじめ全体的にレベルが高く、僅差(きんさ)の勝負が予想される。 勢藤優花や岩渕香里もW杯で1桁順位をマークしており、初実施の混合団体で日本は表彰台を争う実力がある。 【複合】前回までノーマルヒルで2大会連続銀メダルの渡部暁斗が、複合の個人としては日本選手史上初となる金メダルに挑む。今季はまだ表彰台がないが、距離が好調でジャンプも徐々に上げてきた。W杯総合3連覇中のヤールマグヌス・リーベル(ノルウェー)ら強敵をしのぐには、やはり前半飛躍の調子がカギを握る。 2番手の山本涼太が急成長するなど、日本チーム全体としても状態は良い。飛躍の出来や距離のレース展開がかみ合えば、団体でのメダルに近づけそうだ。 【距離】女子で5大会連続出場の石田正子は、得意の15キロ複合や30キロフリーで、10年バンクーバー大会(5位)以来の入賞を狙う。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕ジャンプ週間総合優勝を果たした小林陵侑=6日、オーストリア・ビショフスホーフェン(EPA時事)