伊藤と早田の21歳ペアが、さらなる成長を示した。ダブルスの最多連続優勝に並ぶ4連覇。伊藤は「最後にしっかり勝つことができた。いろいろなことができるようになった」と笑顔で語った。 決勝はジュースにもつれた第1、3ゲームをきっちり奪うなど勝負強さが光った。伊藤は「苦しい中で一本を取ることができる。安心感があった」。焦りを感じることがなかったという。 早田の力強いフォアハンドや、伊藤の多彩な攻撃といった個々の力だけでなかった。「どの選択をするのか、意思疎通ができている」と早田が言えば、伊藤も「卓球選手の中でも唯一、一緒にいられる存在」。2017年からペアを組み、互いの持ち味を引き出すように完成度は高まっている。 東京五輪は早田が代表入りを逃し、昨年11月に臨んだ世界選手権個人戦では準優勝だった。2人の目標は中国選手に勝って世界一になること。「切磋琢磨(せっさたくま)しながら、お互いにやっていきたい」と語った伊藤。最終日にシングルス決勝で当たる可能性もある実力者2人が、パリ五輪に向けて一層のレベルアップを図る。(了) 【時事通信社】 〔写真説明〕女子ダブルスで4連覇した伊藤美誠(右)、早田ひな組=29日、東京体育館 〔写真説明〕女子ダブルス決勝、優勝し喜ぶ伊藤美誠(左)、早田ひな組=29日、東京体育館