「最後まで千葉ジェッツらしいバスケットで終われた」 千葉JはSF敗退も今季引退の西村文男が70秒間で9得点 「今は少し解放感」
Bリーグ1部(B1)は5月15日と16日にチャンピオンシップ(CS)のセミファイナル(SF)が行われ、全体4位の千葉ジェッツはアウェイのハピネスアリーナで同1位の長崎ヴェルカと対戦。第1戦を74-82、第2戦を93-102でそれぞれ敗れ、2連敗でSF敗退となった。
第1戦に敗れ後がない状態で迎えた第2戦では、第1クォーターから長崎の猛攻に苦しみ、追いかける展開に。第2クォーターでは渡邊雄太がチームをけん引し、ディー・ジェイ・ホグやギャリソン・ブルックスもインサイドで得点を伸ばしていく。しかし、なかなか差を詰めることができず、最後は西村文男が70秒間で9得点を挙げるなど活躍を見せたものの、最終的には93−102で敗戦。3季連続でSFで涙を飲む形となった。
千葉Jは第2戦ではホグが20得点7リバウンド、リトルが19得点7リバウンド、渡邉が16得点8リバンドを記録。今季限りでの引退を発表している西村は3Pシュート2本(成功率100%)を含む9得点を挙げ、惜しまれながらコートを去った。
試合後の記者会見ではトレヴァー・グリーソンHCと西村が記者の質問に答えた。
トレヴァー・グリーソンHCの長崎戦第2戦後のコメント
ーー長崎戦・第2戦の総括
まず出だしに相手に少し多く得点されてしまって、流れを渡してしまった部分がある中で、第1Qで19本のフリースローは少し与えすぎてしまったのかなと思います。その中で、ハーフタイムを10点差で折り返すことができるくらい本当にみんなが戦い続けてくれた。ただ、タイムアウト明けのディフェンスのところ、課題としていたところをやられてしまった部分は、良いチームというのはそこを突いてくるだろうなと。そこは(長崎が)賞賛に値しますし、ただ自分たちも最後まで戦い続けて、自分たちの終わり方は本当に良かったと思いました。
30点差になってもおかしくなかった試合展開だった中で、みんなが戦い続けて、特に最後のグループですね。全員日本人で、特にフミ(西村文男)は最後の特別な1分だったのかなと思います。もしかしたら最初に10分くらい出してもよかったのかもしれないです。結果としては本当に残念だったのですが、このチームを本当に誇りに思います。
ーー第1Qでの失点がかさんでしまったところが敗因につながったと思うが、相手の速さが上回った部分なのか、ディフェンスで甘い部分があったのか、どう考えているか
第1Qを振り返ってみると、やはり5番のイヒョンジュン選手。最初の9点、そこでやられたのかなと思います。逆にいえば、振り返ってみれば彼をリクルートしたマネジメントが今年は(長崎が)いいリクルートだったのではないかと(思う)。昨シーズン、オーストラリアでプレーした分、よく(ヒョンジュンを)引っ張ってきたなと。身長も高いですし、3Pも48%と本当に素晴らしい選手で、チームに対して大きなブーストを与えられる選手です。彼が当たったところから、自分たちも昨日(第1戦)は本当によく守れていた部分もあるのですが、細かいところを自分たちもしっかり守りきらないとこういう試合はなかなか勝ちが見えてこない。むずかしい試合であるというところがあると思います。そこで大きな差が生まれてしまって、最後までそこの差を埋めることができなかったのかなと思います。
ーー今シーズンはジョン・ムーニーが離脱して厳しいシーズンであったと思うが、選手それぞれが役割を認識し成長したシーズンでもあったと思う。振り返ってみてどのようなシーズンだったか
これもまた昨シーズンまで振り返ってみると、本当にけがが多いシーズンだった中で、昨シーズンもセミファイナルで宇都宮さんに2勝1敗で負ける結果になってしまったんですが、そこまで持っていけたチーム力も本当に素晴らしかったものです。夏が明けて良い準備ができた中で、シーズン開幕して10連勝という形ができた。ただ、そこからけがが多くなり、ムーン(ジョン・ムーニー)がけがした期間もケニー(ローソン・ジュニア)やジェフ(ギブス)といった外国籍に助けていただいた。ただ、ジョン・ムーニーという代えがたいような存在、彼はやっぱり日本一のリバウンダーだと思っているので、そこを代えられない中でも、本当にみんながしっかりステップアップして、いろいろなけがの中でもしっかりみんなでプレーをしてくれた。
この2年間はチームにとって大きな試練だったが、戦い抜けたと思いますし、改めて千葉ジェッツというこのチームをコーチすることができて光栄ですし、本当にチームを誇りに思います。先週(クォーターファイナル時)も申し上げたのですが、日本のバスケは本当に大きく、大きく成長している中で、自分自身もららアリーナやこういう他の会場でも赤い服を着てくださったファンのたくさんの声援の中で、プレーする側のコーチをできるということは今までにない、世界でもいい経験ができました。本当に改めて、この千葉ジェッツをコーチングできたことを感謝していますし、光栄に、誇りに思っています。
西村文男の長崎戦第2戦後のコメント
ーー長崎戦・第2戦の総括
点差が離れて負けてはしまったんですが、最後まで千葉ジェッツらしいバスケットで終われたのではないのかなと思います。
ーー今季は引退を発表していたが、どんなシーズンだったか。また、このBリーグはどんなものだったか
今シーズンは、特にチームとしていろいろと苦労する時間帯が多かったかなとは思っています。ですが、最後は40分通してチームで戦えたので、そこに悔いはないというか。常に、B(リーグ)になってからは優勝を狙うチームで、僕の中では勝つことにこだわり続けた(千葉ジェッツでの)12年間ではあった。そういう意味では、一回休めるんだという、今は少し解放感はあります。
ーー解放感とおっしゃったが、どんなプレッシャー、どんなものを感じていたのか
僕ら、一番は「勝つこと」を目標にやってきたので、やっぱり勝つために常に気を張り続けるというのはなかなかストレスが溜まることで。なので、そういう意味では今はもう一旦「それしなくていいんだ、選手としては」という解放感が強いというか。
ーー最後、第4Qで1分強コートに立っていたが、セミファイナルを終えてみてどうだったか
正直、勝ちたかったというのは強かったです。特に昨日(第1戦)の前半リードしている中で我慢しきれなかったのもやっぱりシーズンを通してうまく最初からチームとして稼働してなかった部分が大きいなという反省点も見えながら戦っている状況で、シーズンの中で、ちょっと、もう少しこうする、こうすべきというかやりようがあったんじゃないかというのは少し考えながらは(いました)。僕は試合に出ていなかったので、ベンチで思っていました。
ーー最後の1分間はジェッツに長くいる5人で最後まで勝ちにいく姿勢でプレーしていたと思うが、その1分間は噛みしめるような思いだったのか、ただただ追いつこうとしていたのか。どんな思いでプレーしていたのか
ただただ、勝ちに行っていました。(メンバー5人でプレーしていたことは)やっぱりオフェンスにおいては最初僕にボールを集めてくれていたんですが、その中で僕はチャンスがあればどんどんみんなで点を取って、最後まで勝ちに行こうという話を全員がしていました。
ーー後輩たちへのメッセージ
今日(第2戦)の最後に出ていた5人を見て感じるものがあったら嬉しいなと思いますし、常に「勝ち」にどこよりもこだわるチーム、選手ではいてほしいなと思います。