昨年の連邦議会選挙でジョージア州から初選出されたグリーン氏は、米極右陰謀論「Qアノン」の信奉者で、大統領選で不正があったとするドナルド・トランプ前大統領の根拠のない主張にも同調している。ここへ来て、そんなグリーン氏の扇情的な発言への風当たりが強まっている。
マコネル氏は議会へ向けた声明の中で、「ばかげたうそや陰謀論」を信奉するグリーン氏は、ポストトランプ時代に進むべき道をめぐってすでに深く分裂している「共和党にとって、がんだ」と発言。
さらに、「(2001年米同時多発テロが起きた)9月11日に米国防総省に飛行機は突入しなかったとか、恐ろしい学校での銃乱射事件の数々は仕組まれたものだとか、ジョン・F・ケネディ・ジュニア氏の自家用機を墜落させたのはクリントン家だと言う人物は、現実を生きていない」と批判した。
議会によると、マコネル氏はこの声明の中でグリーン氏を名指ししてはいない。
しかし、今回の激しい非難は、2022年の中間選挙で上下両院を民主党から奪還しようとしている共和党にとって、グリーン氏があだとなる危険性をマコネル氏が強く認識していることの表れだ。
グリーン氏は、この批判に即座に反応し、ツイッターに「共和党の本当のがんは、潔く負ける方法しか知らない弱い共和党員だ」と投稿。「こんなことだから、わが党は国を(動かす力を)失いつつあるのだ」と続けた。
グリーン氏はソーシャルメディア上で活発に活動し、自らの動画の中で学校銃乱射事件の生存者を侮辱したり、ナンシー・ペロシ下院議長ら複数の民主党議員の殺害を示唆する投稿に「いいね」を付けたりしている。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/02/02-16:26)
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記事名:「 Qアノン信奉議員は「共和党のがん」、同党上院トップが痛烈批判 」