「ディーバ(歌姫)」と題された全長33メートルの作品は、アーティストのジュリアナ・ノタリ氏が20人以上の協力を得て制作した。深さは6メートルで、内側はセメントで覆われており、完成までに11か月近くかかった。
ペルナンブコ州にあるサトウキビ畑を掘って造られた女性器は、「傷」にも見えるとノタリ氏は語る。
ノタリ氏はフェイスブックで作品について、女性の目線でジェンダー問題を問い掛けるためにアートを利用したと説明している。
ブラジルでは2019年、超保守主義が広がる中、ボルソナロ政権が誕生。中絶などジェンダー問題については議論が二極化している。
女性器の彫刻についての公式資料によると、ノタリ氏は2003年から「女性の生体構造を扱った作品を手掛けており、女性に課せられた性的タブーの議論を喚起しようとしている」。
今回の作品は嘲笑や非難の的となった。ある人はフェイスブックでノタリ氏が「15分間有名になることを望んでいたのなら、かなえられた」と投稿した。だが、ノタリ氏は問題について考える機会を提供したと称賛する声も上がっている。【翻訳編集AFPBBNews】
〔AFP=時事〕(2021/01/07-15:07)
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記事名:「 畑に現れた「傷」 巨大女性器彫刻でジェンダー問題提起 ブラジル 」