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当社は、2000年2月にAWSを祖業として創業しました。具体的には、AWSのインテグレーションと環境構築及び運用を行っており、2019年に上場しています。当社にはエンタープライズ企業や金融領域のお客様が多くいらっしゃいますので、ガバナンスやコンプライアンスの面で信用力を明示するためにも上場という判断に至りました。
また、2021年には、Google Cloud関連の事業を営む子会社を立ち上げ、グループ全体では400名弱の組織規模となっております。私自身は取締役として、事業全体を管掌しています。具体的には、マーケティング、セールス、技術の構築・運用が管掌領域です。
一番に意識しているのは「スピード感を持って正しく判断する」ことです。これは私の立場に限らず、エンジニアや営業の社員にも同じように言うことができますが、「スピード感」は当社の事業推進にとって生命線だと考えています。
同様に、「正しく判断する」という点も大切にしています。具体的には、お客様に対して最適な提案ができているのか、提供するサービスに対して、高すぎず安すぎない適正な価格を設定し、利益を確保できているのか、などといった点も含めて正しく判断することを意識しています。
当社事業の推進の上でブレイクスルーとなったのは、上場前におけるエンタープライズ企業の開拓と、上場による信用力の獲得です。上場前の期間について、当社は社員数がまだ20人程の時から、エンタープライズ企業の開拓を実施していました。当然、20人程度の規模の会社を相手にするエンタープライズ企業はなかなかおらず、開拓には苦戦を強いられました。しかし、粘り強くアプローチを継続し、特に技術力の部分で現場の信頼を積み重ねていったことで、2011年頃から少しずつエンタープライズ企業のお客様を獲得できていきました。
加えて、上場を経て企業としての信用力を得ることができた結果、営業面でコミュニケーションが取れるお客様の役職が上がったことも当社にとって大きなポイントです。例えば、上場前には部長までしか会うことができなかった企業でも、上場後には上位役職者と会うことが可能になったケースが多くありました。もちろん、当社の技術力に対して現場の信頼を得ることが、お客様をグリップしていく上で一番大事なことではありますが、意思決定者の方とコミュニケーションを取れる環境が整ったことで、現場と意思決定者の双方と信頼関係を作っていくことが可能になり、事業の推進も加速しています。
当社は創業以来、長らくAWS専業としてやってきており、この判断自体は間違いではなかったと思います。一方で、今後は間違いなくマルチクラウドの時代だと思っていますし、お客様へのクラウドの導入を効率的に進めていくためには、当社もマルチクラウドに対応していくことが不可欠であると考えています。実際に2021年にはグループ会社として「株式会社G-gen(ジージェン)」というGoogle Cloudの活用を支援する会社を立ち上げ、既にGoogle社からも多数表彰をいただいています。
今後は、当社もマルチクラウドのプロとして、お客様にとっての最適な組み合わせのご提案とより良いITインフラの構築を通じて、DXの実現をご支援していきたいと考えています。
日本国内のエンタープライズ企業におけるクラウドの導入はまだまだ不十分だと思っています。私は日々、CIOをはじめとする方々とお話をさせていただきますが、ほぼすべての企業においてクラウドを正しく使えておらず、課題を抱えていらっしゃる状況です。当社はこういった企業をしっかりとご支援していくことで、日本の企業をクラウドの基盤から下支えし、日本の全体を元気にしていきたいと考えていますので、ぜひ注目いただければと思います。