(画像=みらいリーナルパートナーズ株式会社)
山田 豊弘(やまだ とよひろ)
みらいリーナルパートナーズ株式会社代表取締役社長
1972年愛知県生まれ。1996年京都大学法学部卒業後、大和銀行(当時)入行。 以後、法人営業・融資や本部勤務を経験し2018年りそな銀行佐野支店長。2022年3月、みらいリーナルパートナーズ(株)設立に際し初代社長に就任。妻と子供二人の4人家族。趣味はゴルフで大学生時代は体育会ゴルフ部で主将を努める。
みらいリーナルパートナーズ株式会社
2022年3月、関西地盤の関西みらい銀行、みなと銀行を傘下に置く関西みらいフィナンシャルグループの100%出資子会社として新設。「リーナル式」と呼ばれる独自の手法を用いたコンサルティング業務と、購入型クラウドファンデイングサイト「わらかどひろば」を運営。これに加え2023年4月より中小企業のデジタル化支援業務を開始、中小企業のあらゆるお困りごとにワンストップでお応えする体制を目指す。資本金100百万円、従業員13名(2023年9月現在)

DX化へのこれまでの取り組み

(画像=みらいリーナルパートナーズ株式会社)

私たちみらいリーナルパートナーズ(株)(略称「MRP」)は、昨年の3月に設立されました。 設立時の主な業務は、「リーナル式」と呼んでいる伴走型のコンサルティングとクラウドファンディングでしたが、さらに新規事業の一環として、取引先企業のデジタル化・DX支援業務を今年の4月から始めました。

私たちが対象とするのは、関西みらい銀行・みなと銀行の取引先で主に中小企業のお客さまが中心です。こうしたお客さまにとっては、現状ではまだDXというよりもデジタル化の段階にいる場合が非常に多いです。

そのためMRPでは非効率業務を多く抱えるお客さまにデジタルツールを活用した業務効率化を提案する活動を始めることといたしました。ただし、私たちが目指すのは単にツールの販売ではなく、お客さまがより実効性の高いツール導入を行えるよう、特に導入前の段階におけるニーズのヒアリングやコンサルティング活動に重点を置き、適切なアドバイスを提供していくことだと考えています。

取り組みの背景や目的

中小企業のデジタル化・DXが進まない大きな要因の一つに、導入企業とベンダー側との間でいわゆるリテラシーギャップのようなものがあると感じています。

つまり、デジタル化に取り組もうとしても専門用語が多すぎてよくわからない→わからないままツールだけを導入する→結果的に使い勝手が悪いシステムを導入することになり過剰な投資をしてしまう、といった具合です。 こうしたギャップを埋めない限り中小企業のデジタル化・DXは進まないと考えており、私たちがいわば通訳のような形で伴走的にサポートすることで、中小企業のデジタル化・DXを進めていきたいと考えています。

中小企業のデジタル化支援業務について

当社が目指すデジタル化支援とは、単にデジタルツールの導入を提案することではなく、お客さまの真の経営課題を解決するためのサポートをすることだと考えています。よく「人手不足のためデジタル化を行って業務の効率化を図りたい」というお客さまがいらっしゃいますが、この場合ツール導入はあくまでも手段であって、本当に取り組むべきことは人手不足を解消することであるはずです。

もしかしたら、人手不足の本当の原因は研修ができていないことによる人材の定着率が低いことである可能性もあります。この場合、デジタルツールを導入したところで人手不足の解決にはつながりません。このようにツール導入のご相談であったとしてもそれをきっかけに、根本的な経営課題を見つけ、お客さまに真の解決策を提供し、顧客満足度を高めたいと考えています。

みらいリーナルパートナーズ株式会社の特徴

(画像=みらいリーナルパートナーズ株式会社)

私たちが「リーナル式」と呼んでいるコンサルティング活動とは、一般的なコンサルティング会社とは異なりコンサルタントが高度な知見やノウハウを活かして何かを教える・アドバイスするというものではなく、企業の現場の声を活かすことを重要視しています。現場に深く入り込むことで、お客さまのビジネスを本質的に理解し、真の経営課題を解決することができると考えています。

デジタルツールを導入する際は一般的に、現状の業務プロセスを可視化し、非効率な業務を減らすために問題点を洗い出すことから始めます。これについては私たちも同様ですが、先ほど述べたように私たちの活動は現場に深く入り込み、現場の方々を巻き込んで考えていきますので、プロセスを明確化する過程で従業員間のコミュニケーションが活発になり、それだけで業務効率化に繋がることもあります。また、デジタルツールを導入するにしても、事前に現場の従業員と非常に密接にストロークを行いますので、非常に現場の実態にフィットした形で導入ができるため、定着・活用をとてもスムーズに進められることが可能となります。

第3次中期経営計画「~地域のリーディングカンパニーとしてのプレゼンス発揮のStageへ~」について

私たちの親会社である関西みらいフィナンシャルグループが目指しているのは、「お客さまからなくてはならないと思っていただける銀行グループになること」です。これは、私たちの「第3次中期経営計画」の核心に位置づけられる経営ビジョンであり、お客さまの事業を深く理解し、お客さまの経営課題を解決することを目指しています。 では「お客さまにとってなくてはならない銀行」とはどういう銀行かというと、私が考えるに「お客さまのことを最もよく知り」、「お客さまにとって最も役に立つ」銀行なのだと思います。MRPが行っている活動は、まさにこの「お客さまにとってなくてはならない銀行」を体現した取り組みで、現場に根ざしたアプローチを通じてお客さまのビジネスを深く理解し、本質的な経営課題を解決することでお客さまのお役に立つことを目指しています。

デジタル化・DX支援に関して言えば、「何のためにデジタル化・DXを進めるのか?」といった真の目的・課題を明確にしたうえで現場を巻き込んで業務のプロセスを明らかにし(=よく知る)、「その課題を解決するには果たしてツール導入が最適解なのか?」「もっと他に有効な解決策はないのか?」を考え、幅広な選択肢の中から最適な解決策を提示する(=お役に立つ)ことでお客さまの成長をサポートしていきたいと考えています。

私たちは、顧客とともに成長し地域社会に貢献することを重視しています。「地域のリーディングカンパニーとしてのプレゼンス発揮」という言葉が示すように、私たち企業のビジョンは地域社会と深く結びついています。今後も中小企業のデジタル化を進め、その結果として企業の競争力を強化し、持続可能な成長を支援していきたいと考えています。

(執筆・構成=川村 真史)
情報提供元: NET MONEY
記事名:「 「現場の声を活かす」みらいリーナルパートナーズ株式会社のDX支援とは