(画像=株式会社クラシコム)





佐藤友子(さとう ともこ)

株式会社クラシコム取締役副社長
1975年生まれ。実兄である青木と株式会社クラシコム共同創業。「北欧、暮らしの道具店」の店長として、商品・コンテンツの統括を行う他、『青葉家のテーブル』などオリジナルドラマではエグゼクティブプロデューサーをつとめる。 SNSやパーソナリティをつとめるポッドキャスト「チャポンと行こう!」では、自身の暮らしや身近な話題を発信するなど、顧客とのコミュニケーションを続けている。






株式会社クラシコム

2006年創業、2007年に北欧ヴィンテージ雑貨を販売する「北欧、暮らしの道具店」を開店。現在はライフカルチャープラットフォームとして、「フィットする暮らし、つくろう。」をテーマに様々な国の雑貨やアパレルを販売しながら、コラム・音声・映像作品など多様なコンテンツを独自の世界観(ライフカルチャー)で発信しています。2021年度「ポーター賞」受賞。22年8月に東京証券取引所グロース市場へ新規上場(証券コード:7110)。






現在までの事業変遷について




(画像=株式会社クラシコム)



私たちの会社は、「北欧、暮らしの道具店」というECサイトを運営しています。「フィットする暮らし、つくろう。」というテーマに沿って、北欧を始めとするさまざまな国の日用品や食器類、アパレル、コスメなどを販売しており、売り上げの半分はプライベートブランドの商品が占めています。


会社は私と実兄で17年前に起業しました。当初は北欧のヴィンテージ食器や雑貨を買い付け、日本で販売するところからスタートしました。その後、北欧ブランドの現行品や北欧以外の商品も扱いはじめ、自社コンテンツに力を入れてメディアとして成長させながら、さらにオリジナルブランドの開発にも注力するようになりました。


アクセスを分析したり、ユーザーインタビューを行うと、多くの方が自発的に毎日アクセスされていることが分かります。そういったお客さまは、例えば、朝10時になるといろんな読み物が更新されたり、商品が発売されるということを認識してくださっているようです。そんなコミットメントの高いロイヤルカスタマーの方々が年々増えていると感じています。


また、直近の数年で私たちは「北欧、暮らしの道具店」をECサイトとしてだけではなく、ライフカルチャープラットフォームとして位置づけてきました。コラム・動画・ポッドキャストといった自社コンテンツを強化することで、お客様とライフカルチャー=価値観や世界観を共有し、そのコンテンツを日々SNSやアプリを通じてお届けすることで、お客様との信頼を深め、結果的に商品の購入にも繋がっていくのだと考えています。


佐藤様が意思決定の際に重要視をしている点について




(画像=株式会社クラシコム)



私の役割は、お客様と共有する価値観や世界観と経営的な数字を両立させることです。どちらも同じようにコミットしていますが、「これは売上にはなるとしても、ブランドとしてお客様に出すべきではない」と判断せざるを得ない局面には目先の売上計画を調整することを厭わない場面もあります。長い時間積み上げてきたお客様との約束や関係を守ることを重要視しているのです。


そのためには、計画を立てる際に幅を持たせ、働く人もできるだけ健やかに運営できるよう経営が一貫したポリシーで意思決定を行うことが大切だと考えています。


佐藤様の思い描いている未来構想


北欧、暮らしの道具店というプラットフォームを広げていきたいと考えています。


まず、2023年の8月には、foufouというファッションブランドの買収を行い、子会社化しました。今後も、もし親和性のあるブランドがあれば誘致していくこともあるとは思います。


また、インターネット上での販売やコンテンツとのつながりを重視してきましたが、今後はリアルでの取り組みにも力を入れたいと考えています。インターネットとリアルの境を越えて広がる未来を夢見ています。


さらに、商品カテゴリーの拡大をしていきたいと考えています。これまでは雑貨や洋服、コスメやインナーウェアなどを展開してきました。今後もさらに組織も、物流のオペレーションなども整えながら、家具やスキンケア商品など、丁寧に一つずつ提供できる商品を増やしていけたら嬉しいです。


組織戦略において重要視している点


組織において重要視していることは2つあります。


1つ目は採用です。弊社と価値観の共感度合いが高い方を採用することを重要視しています。実際、私が管轄している商品やコンテンツを制作する部門のスタッフはほぼ全員が、弊社のサイトを利用していた元お客様です。価値観の共感度合いが一定以上の方たちを採用することが、社内カルチャーを醸成する上で大事だと考えています。




(画像=株式会社クラシコム)



2つ目は日々の業務において丁寧なフィードバックを行うことです。実際に働いていく中で改めて弊社の価値観を共有し続けていく必要があり、それにはさまざまな事柄に関するフィードバックにおけるコミュニケーションの積み重ねが大事です。立派なマニュアルがあるわけではなく、作成したものに対して上司や先輩が丁寧に意見を伝えたり、ずれているポイントを擦り合わせることを続けています。そして、そんなフィードバックの時間をしっかりと作れるように、スケジュールや売り上げの目標に適度なストレッチは効かせつつも決して過度な無理が生じないように考慮しています。


ZUU onlineユーザーならびにその他投資家へ一言


実の兄と2人3脚で経営してきました。私はお客さまに喜んでいただくためにこんなことをしたいと具体的に考えていく役割を担い、それを事業として成長させる方法や構造を考えるの得意な兄と2人で、補い合いながら進んできました。


これからも、作りたいものややりたいことはまだまだあると自負しています。兄とのコンビネーションの中で事業を健全に成長させていきたいと思っていますので、楽しみにご覧いただけたら嬉しいですし、応援していただけると励みになります。



氏名

佐藤友子(さとう ともこ)

会社名

株式会社クラシコム

役職

取締役副社長

情報提供元: NET MONEY
記事名:「 「北欧、暮らしの道具店」を運営するクラシコム佐藤副社長の思いとは