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私たちの社名にもある「ドライルーブ」について、先にご説明できればと思います。「ドライルーブ」とは、二硫化モリブデン、グラファイト、フッ素樹脂等の潤滑物質と各種特殊バインダー樹脂をハイブリッドに配合した様々な機能を持ったコーティング被膜となります。現在では潤滑性や耐蝕性の被膜だけではなく新規被膜や新たな表面処理加工などの開発・導入を鋭意取り組んでおります。
当社は昭和37年、時代に先駆けてドライルーブの専門会社として創業を果たしました。現在では主に自動車部品サプライヤーや光学メーカー、電気電子部品メーカー向けにビジネスを行っており、売上の52%を自動車業界が占めています。ただし、その中には燃料関係のエンジン部品も含まれており、EV(電気自動車)の普及に伴い、これらの部品に関するビジネスは減少すると考えています。対策としてEVやFCV(燃料電池車)などのこれから伸びる自動車部品での採用数の増加や技術革新が起こる業界で新規採用されることを目指して受注活動を行っております。
専務取締役としての役割は、当社の使命である「ドライルーブを究め、安全で豊かな社会を支えます」を考え方の基本におきながら、中長期の経営目標達成するためのプロセスを具体化し、全社一丸となってその目標に向かえるように取り組んでいくことです。
具体的には、社長が草案を作成して経営層で承認された経営目標に対して経営陣として社長の意図をしっかりと理解して社内に落とし込み、進捗や懸念点が発生した際は、その都度方向性を確認して社長と経営陣、社員達で考え方に違いが無いよう指摘する様に心がけています。新規事業やM&A、今までにない設備構想など難易度の高いプロジェクトを対応する場合も多いので、迷うことがあった際は基本に戻り、社員達と一緒に進め方・考え方の再構築や断念など決めております。
また、BCP(事業継続計画)の観点から社長に何かあった際でも会社が円滑に運営されることも重要です。社長が現在行っている業務等を注意深く観察してバックアップ対応できる様に準備しております。
一方で社内のデジタル化の推進やM&A関連の業務や子会社の進捗管理は既に自分が中心となって進めており、デジタル化で言えば稟議書や給与明細等のペーパーレス化や役員や社員のスケジュールや営業活動の見える化、生産管理システムの更新などに取り組み、社員も徐々に慣れ始めております。
経営に関しては先見性とリスク管理だと思います。先見性というのはなかなか難しい所ではありますが、中長期の視点からできるだけ情報をしっかりと収集してどんなリスクがあるのかを理解しながらプロジェクトを進めるようにしています。
上手くいく保証がない場合がほとんどですので、許容できるリスクであれば失敗を恐れずに思い切ってチャレンジすることも重要だと考えております。新しいことを進めて行くと社員の負担が増える場合が多いので、負荷が過剰にならない様にケアしながら進めております。
未来構想としては、ドライルーブのコーティング技術や新規の事業を日本だけでなく世界中で使用してもらうことを目指しています。世界中で使用して頂きあらゆるロスの削減と様々な面からお客様のものづくりに貢献し、これからも社会から必要とされる会社で居続けられていきたいと考えております。
社内としては社員がチャレンジしやすい環境や働きやすい魅力的な会社作り、新事業への挑戦と育成など様々な課題に更に取り組んでいきたいと思います。社内の目標としては、一人当たりの生産性を2倍にするという高い目標を掲げて取り組んでおります。
投資家の皆様には、当社の商品であるドライルーブは自動車やカメラ、携帯電話の内部の様に目に見えないところで使われることが多いですが、今後も日本と世界の「ものづくり」の発展への貢献をしつつ、まずは会社の規模の拡大を図ることを目指しています。
これからも経営陣と社員一同、会社の発展に尽力して参りたいと考えておりますので、引き続きのご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。