政府からの「リスキリング支援1兆円投資」や「人的資本開示の義務化」の発表があり、企業というものの“人財”や“社員”への向き合い方が問われている。そんな中、“働くもの”に愛され、社員の力で成長し続ける企業に、その取り組みや今後の展望を伺った。

(画像=アクシスコンサルティング株式会社)
長谷部 航太(はせべ こうた)
アクシスコンサルティング株式会社 事業推進本部 人材戦略部/部長
大学卒業後、大手監査法人に入社。監査部門・アドバイザリー部門を含めた全社的な管理業務に従事。その後、アクシスコンサルティング株式会社に転職。入社時はリクルーティングアドバイザー(企業担当)として、大手総合系コンサルティングファームやスタートアップ企業等、幅広いクライアントに対しての採用支援に従事し、営業部隊のマネジメントを経験。2022年より経営戦略室へ異動し、自社の組織人事戦略領域を担当。2024年事業推進本部 人材戦略部/部長に着任。 中長期組織人事戦略策定、中途採用、教育研修、人事制度設計、エンゲージメント、組織開発等、幅広く組織人事領域の企画・改革・高度化を担当。
アクシスコンサルティング株式会社
2002年創業。企業理念「人が活きる、人を活かす。」を軸に、あらゆる企業や組織の「課題解決と価値創造のパートナー」として、正社員採用、フリーコンサル、スポットコンサルなどを複合的にサービス展開しています。働く一人ひとりに柔軟な働き方や自律的なキャリア形成、活躍の場の広がりを提供すると同時に、コンサルタントなどのハイエンド人材の価値があらゆる組織でシェアされ、循環し続けてゆくような社会づくりを推進していきます。
(画像=アクシスコンサルティング)

人が活きる、人を活かす。~人的資本の最大化・最適化・再配置~

まず、当社のミッションについてお話しさせていただきます。当社は創業時から「人が活きる、人を活かす。~人的資本の最大化・最適化・再配置~」というミッションを掲げています。これは、企業の成長において人が最大の資本であるという考えから来ています。

この考え方を基にして、主に組織・人材・環境の3つの領域における取り組みを行っています。

組織面では、エンゲージメントサーベイを3ヶ月に1回に実施し、分析や対話を通じて改善策を講じています。また、2023年の7月からは、成果報酬型の人事制度を導入し、成果と対価の関係性をよりクリアにしました。

人材面では、オンボーディングプログラムを実施しています。新入社員にスキルやマインドをインストールするとともに、コミュニケーションを大切にしています。また、教育研修や学習体系の刷新、新たなLMS(ラーニングマネジメントシステム)の導入も行っています。

環境面では、フルフレックス制度やリモートワークを導入し、柔軟な働き方を提供しています。また、先日オフィスをリニューアルし、ABW(アクティビティベースドワーキング)の考えに基づいた環境を整えてきました。

他方、当然ながら現時点で全てが整っている、という訳ではありませんので、今後も漸進的にアップデートをしていく予定です。

人材を資本と捉え、経営戦略と連動させる

当社は創業当初から人材を資本と捉える考え方を持っているため、経営層からの理解が得られやすい状況です。しかし、取り組みを進める上で、さらに経営戦略や事業戦略との連動が必要だと考えました。そのため、経営戦略・事業戦略と連動した中長期の人材戦略立案はもちろんの事、定量的な目標やKPI設定を今後進め、PDCAサイクルをしっかりと回すことにを計画しています。

働き方改革の一環としてフルフレックスやリモートワークの導入も行っているのですが、当初は「本当に大丈夫なのか?」という声もありました。しかし、目的や経営戦略、事業戦略との繋がりを説明することで、徐々に従業員からの理解が得られました。また、経営層は「まずはやってみよう」という考え方を持っているため、様々な取り組みに挑戦することができています。

今後も、時代の情勢によって変わるニーズに対応しながら、柔軟かつ責任を持って取り組んでいく所存です。

従業員エンゲージメント向上の鍵

ラーニングマネジメントシステムの導入によって、その後のエンゲージメントサーベイで、キャリア機会の提供という項目が全社単位で向上していました。この結果から制度の導入をポジティブに受け取ってもらえたと感じました。 また、オフィスのリニューアルにより働きやすさが向上し、エンゲージメントサーベイのスコア向上はもちろんのこと、多くの社員から「出社したくなりました」という声も寄せられました。

当社は、従業員の意見を取り入れながらオフィス環境をアップデートしていくことを重要視してきました。リニューアル検討時には、従業員参加型のミーティングを開催し、防音やBGMの要望など、様々な意見を反映しています。今後も多くのステークホルダーと関わりながら環境整備を進めていきます。

自己啓発を促進する学びの環境作り

当社では充実した研修制度やEラーニングにより、学べる環境が整っています。従業員は、会社で決められた枠組みや自分たちで学べる選択肢の中から、自ら学びたいことを選んでいます。 他にも、月額5000円の書籍購入が福利厚生として認められています。また、従業員が積極的に学ぶ文化を醸成するために、学習コミュニティやコミュニケーションチャネルを作成しました。学んだことや参考になった書籍を全社にシェアしてもらうような取り組みを行っています。

今後も、外部環境の変化に対応して継続的にブラッシュアップしていきたいと考えています。

自由と責任はセットである

人事制度や報酬体系、働く環境を含め、従業員に対して充実したサポートを提供していると自負しています。しかし、本当の意味での人的資本経営を実現するためには、まだ道半ばであると認識しています。 仕組みや施策については、足りない部分が多々ありますが、それを伸びしろと捉え、組織をより良くしていくことに前向きに取り組んでいます。

経営戦略や事業戦略の支援に直接的・間接的に関与し、マーケットや顧客からの期待に応えていきつつも、従業員の期待にもしっかりと答えるために、邁進していきます。

従業員に対しては「自律自走」していくことを期待しています。ただし、実現するには「成果」や「責任」も必要です。 それがなければただの無秩序となってしまうため、「自由と責任はセットである」という前提のもとで、組織としてマーケット・お客様の期待、成果に向き合っていきたいと思います。

ステークホルダーの皆様へのメッセージ

(画像=アクシスコンサルティング)

当社は「あらゆる課題は、人で解決する。」というコーポレートステートメントを掲げています。人材を資源ではなく資本と捉え、高いレベルの専門性と能力を持った方々を最適化し、再配置することによって、企業や社会の課題解決活動を推進しています。そして、その価値がシェアされることで、循環し続ける社会づくりを目指しています。

この取り組みを実行していくにあたり、従業員が企業成長において最大の資本であり、重要な経営戦略の一部と位置づけています。創業時から掲げている「人が活きる、人を活かす。」を体現するため、従業員一人一人のパフォーマンスを最大化できるように取り組んでいます。これが結果として、顧客や市場、社会に対する価値提供につながっていくと考えています。今後とも応援いただけますと幸いです。

氏名
長谷部 航太(はせべ こうた)
会社名
アクシスコンサルティング株式会社
役職
事業推進本部 人材戦略部/部長
情報提供元: NET MONEY
記事名:「 アクシスコンサルティングの未来への挑戦:自律自走する人材で創り上げる新時代