- 週間ランキング
当社は技術者の派遣請負業をメインに展開してきました。創業から2022年の9月までは、創業者の進勝博氏が社長として強力なリーダーシップのもと、特に自動車業界で実績を作り、会社を成長させてきました。
しかし、近年のコロナ禍や百年に一度の自動車業界の変革期などの大きな外部環境の変化の中で、得意先を含む世界中の働き方が大きく変わり、当社も大きな転換点を迎えました。2022年の10月からは私が代表取締役社長に就任し、今後は既存事業の強みを活かしつつさらに発展させ、デジタル技術やAI/ARを活用し顧客ニーズに応える「デジタルソリューション企業」になることを目指し、事業を展開していく予定です。
得意先との強固な信頼関係が弊社の強みです。この関係を築けたのは、経営理念にもある通り、従業員一人一人が真面目に実直に信頼関係を築きながら仕事をしてきたことが、最大の要因だと考えています。
また、事業領域の選択と集中をすることで、競合他社との差別化を図っています。前述したように自動車業界は百年に一度の変革期を迎え、電動化など様々な進化が起こっています。当社では、そのような業界全体の変化を経たとしても、自動車からは無くならないであろう「ボデー」や「内装」、「ランプ」といった領域に焦点を当て設計開発を行っています。今後どのように車が変わろうとも、ボデーや内装、ランプは必要な部分であり、その需要は続くため、ある程度のビジネスは確保できると考えています。
創業当時は全国的に3D-CADがあまり使われていなかったのですが、創業者である進勝博氏は「今後は3D-CADを活用した設計が主流になる」という考えのもと、3D-CADが扱える技術者の育成に力を入れました。そして、自動車業界で次々と3D-CADが活用されるようになる中で、実際にそれを使いこなす技術者が市場から不足し、結果として当時まだ創業間もなかった当社が日本を代表するような企業様からも受注ができるようになったことが、大きな成功要因です。
今後の展望として、まず第一に「デジタルソリューション企業」を目指しています。これまでの派遣請負業はお客様ありきでお客様の業績によって当社の業績も大きく左右されることが多いため、この点を改善したいと考えています。技術者がこれまで培ってきた技術を活かし、お客様と一緒に設計開発の効率化や自動化の課題解決に取り組めば、派遣請負業だけでなく、ソリューション企業としても継続的に発展できるのではないかと考えており、力を入れて取り組んでいます。
取引している企業様は、「効率化や自動化によって工数を減らしたい」「設計期間を短縮したい」といった共通の課題を抱えています。現場を理解している私たちだからこそ、どの部分を改善できるのかを把握しているので、取引先の企業様と同じ目線に立って、デジタルソリューション企業への転換に取り組んでいます。
加えて、既存事業の拡大については、周辺事業領域への拡大・展開を狙っております。現在既に、解析領域の拡大に取り組んでおり、自動車業界全体で「自動化」が進行していることに伴い、解析のニーズが今後さらに増えることが予想されています。既にお客様からも様々なご相談をいただいていますので、領域拡大を通じて既存事業の売り上げを100億円まで伸ばすことを目標に取り組んでいるところです。
また、人材育成についても、新入社員の教育体制の整備や評価制度の策定に力を入れて取り組んでいます。従来は、4月に入社後、約3ヶ月の研修を受けた後、得意先に派遣し現場で育成してもらうという流れでした。しかし、コロナ禍で得意先からの要望も大きく変わる中で、自社内での研修期間を約1年に延ばし、配属後にスムーズに仕事ができるように教育方法を変更しました。
評価に関しても、お互いが納得できる評価を行いながら、社員がやりがいを感じて働ける環境を整えるべく、現在進行形で取り組みを行っている最中です。
当社は技術者の派遣請負事業として認知いただいているかと思いますが、これからはデジタルソリューション企業としても成長していく所存です。顧客の課題解決に向けて、当社の強みを活かして取り組んで参ります。どうぞ期待していただき、引き続き応援をお願い申し上げます。