- 週間ランキング
※複数回答
この回答結果から「損をすること」「値動きがあること」に不安を感じて投資に踏み切れない人が多いことがわかります。投資はリスクが伴うため、ある程度の金融リテラシーが求められますが、実際に投資を経験することで学べることも多いのが特徴です。また投資商品や金融機関によっては、100円程度の少額から始められるため「余裕資金がない」という理由で諦める必要はありません。
「損をするかもしれない」と思うこと自体が不安で投資をためらっている場合は、値動きを気にせずに買ったり保有したりできる「ほったらかし投資」を検討してみることも一つの選択です。
ほったらかし投資とは、最初に自動的に投資する仕組みを設定し、その後は無駄な売買をできるだけ避けながら運用していく投資方法です。ひとくちに「ほったらかし」といっても大きく以下の2つの「ほったらかし」があります。
1. 購入後に長期保有するタイプ
株式や投資信託などの金融商品を購入後、長期間保有し続けるほったらかし
2. 自動積立タイプ
最初に投資する商品や金額、タイミングなどを設定し、その後は自動的に投資されるほったらかし
前者は「一括投資」、後者は「積立投資」と投資方法が異なります。代表的なイメージは、後者の自動積立タイプです。
・ほったらかし投資のメリット
1.投資のストレスを軽減できる
投資は「安いときに買って高くなれば売る」というのが基本です。多くの人が買い時・売り時を見極めようと頻繁に値動きをチェックします。しかし、それがストレスにつながることも少なくありません。
・価格が上昇し続けて買えない
・希望する価格までなかなか下がらない
・購入後に価格が下落する
・期待した価格までなかなか上がらない
こうした状況に悩まされることなく、仕組みを設定すれば自動的に決まった金額分を購入でき、値動きを気にせず運用を続けることができます。
・ほったらかし投資のデメリット
実際には、リスクがなくなるわけではありません。市場が下落した場合、資産価値は一時的に減少しますが、すぐに売却しなければ損失は確定しません。とはいえ、ライフプランの変化や市場の下落が長期化した際に、予定より早く資金が必要になり、損失を確定せざるを得ない状況も考えられます。
また、「本当に放置して問題ないか」は、投資額や目的によって異なります。下落相場では資産が目減りするだけなので、基本的には気にせず放置する選択も可能です。しかし、投資額が大きい場合や生活資金と切り離せていない場合は、定期的に状況を確認するほうが安心です。あるいは、「最悪、失っても生活に影響がない金額で運用する」という考え方を持つのも一つの方法です。
このように、ほったらかし投資であっても、適度な確認やリスク許容度の見直しは重要になります。
先述のとおり、ほったらかし投資には「長期保有型」と「自動積立型」の2種類がありますが、、投資のルール設定や自動的に投資される仕組みを作る積立タイプのほったらかし投資から取り組んでみてはいかがでしょうか。定期的に一定額ずつ投資でき、少額からスタートできるため、投資経験がなくても取り組みやすいのが特徴です。
以下のような商品や制度を活用することで、よりスムーズにほったらかし投資を実践できます。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選びましょう。
投資信託は、複数の投資家から集めた資金をもとに、資産運用のプロ(ファンドマネージャー)が国内外の株式や債券、不動産などに分散投資し、その運用成果を投資家に分配する仕組みです。
投資信託のポイント
・少額から購入可能(100円〜など)
・運用をプロに任せられる
・定期的に一定額ずつ購入する「積立投資」が可能
多くの金融機関が、毎月・毎週・毎日など、自由に設定できる積立投資サービスを提供しています。
ロボアドバイザーとは、投資家の目標やリスク許容度に応じて、AIが最適な投資プランを提案し、自動運用まで行うサービスです。一般的に、以下の2種類に分かれます。
・提案型:最適な資産配分を提案し、投資家自身が購入・積立設定を行う
・おまかせ運用型:投資から運用・リバランスまで自動で実施
ロボアドを提供する金融機関ごとに、サービスの仕組みやコストが異なるため、比較検討することが重要です。
NISAは、投資で得られた利益が非課税になる制度です。通常、投資で得た売却益や配当金には約20%の税金がかかりますが、NISA口座での取引ならこれがゼロになります。特に「つみたて投資枠」では、金融庁が選定した購入時の手数料がかからない長期積立向きの投資信託(ノーロード・ファンドなど)のみ購入できるため、コストを抑えた運用が可能です。
NISAのポイント
・利益が非課税
・長期投資向けのファンドに限定されているため安心
・つみたて投資枠なら、ほったらかし投資に最適
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で選んだ商品に掛金を定期的に拠出して運用する私的年金制度です。原則60歳になるまでは積み立てた資金を引き出すことができないため、ほったらかし投資に向いています。
iDeCoのポイント
・掛金が全額所得控除の対象(税制優遇あり)
・運用益が非課税
・定期預金・保険・投資信託などから商品を選べる
老後資金を長期的に増やしたい人にとって、非常にメリットの大きい制度です。
ほったらかし投資では、一度投資したお金を長期間そのままにしておくことになります。投資に対するある程度の金融リテラシーや覚悟は必要です。途中で不安になったり、焦って売却してしまったりしないように、事前に以下のポイントを押さえておきましょう。
ほったらかし投資は、投資したお金にしばらく手を付けないことが大前提です。そのため、最初から大きな金額を投資するのではなく、家計に負担のない範囲で少額から始めるのが鉄則です。
少額から始めるメリット
・万が一値下がりしても損失が小さく、精神的な負担が少ない
・継続しやすく、長期投資につなげやすい
・少額でも複利効果を活かせる
特に、積立投資なら毎月数百円~数千円といった金額でも始められるため、リスクを抑えながら投資に慣れていくことができます。
できるだけ長く「ほったらかし投資」を続けることを心がけておきましょう。特に積立投資においては、時間を味方につけることでリスクを抑えながら資産を増やせる可能性が高まります。
長期投資のポイント
・ドルコスト平均法:価格が高いときは少なく、安いときは多く買えるため、長期的に見るとリスク分散につながる
・複利効果:運用益が再投資されることで、長期間続けるほど利益が増えやすくなる
・短期の値動きに一喜一憂しない:価格が下がってもすぐに売却せず、長期視点で持ち続ける
一時的な値動きではなく、10年・20年といったスパンで考えることが重要です。
「何のために投資をするか」「いつまでにどれくらいの資産を作りたいのか」といった目的や目標を明確にしておきましょう。目的がはっきりしていれば、投資中のブレを防ぎ、適した商品を選びやすくなります。
投資目的の例
・老後資金を作る → iDeCoなど長期の積立投資が適している
・教育資金を準備する → NISAを活用して運用益を非課税に
・コツコツ資産を増やす → 毎月の積立投資でリスクを分散
目標が明確なら、「一時的に評価額が下がっても慌てずに続ける」という判断がしやすくなります。
運用成績(リターンとリスクの割合)は、投資する商品や銘柄によって異なるため、長くほったらかしにしておいても安心できるように商品選びや銘柄選定は慎重に行いましょう。
チェックすべきポイント
・値動き(リターンとリスク) → 騰落率や過去のパフォーマンスを確認
・手数料(信託報酬など) → 長期投資では手数料の差が大きな影響を与える
・分散投資できているか → 1つの資産に偏るとリスクが高まる
特に手数料が高い商品を選んでしまうと、長期的な運用成績に大きく影響を与えるため注意しましょう。
ほったらかし投資をする際の契約内容や条件をしっかりと確認し、十分にリスクを理解してから始めましょう。
・手数料 → 購入時手数料・信託報酬・売却手数料などをチェック
・積立のルール → 積立日が休日の場合の取り扱いなど
・ロボアド利用時の注意点 → リバランスのタイミングや投資対象資産の確認
特に、ロボアドバイザーの「おまかせ運用型」では、自分で細かくコントロールできないため、事前にルールを理解しておくことが大切です。
ほったらかし投資は、最初に投資のルールや自動的に投資する仕組みを作って、その後は基本的に放置できる投資方法です。基本的に長期投資が前提となり、随時価格を見て買い時・売り時の見極める必要がないため、取り組みやすい投資方法といえます。価格変動によるストレスも軽減できるでしょう。
特に、積立投資はほったらかし投資の代表的な手法で、相場に乱高下があっても最終的に上昇傾向になる場合、長く続けるほどリスクの分散効果や複利のメリットを享受しやすくなります。短期的な値動きに一喜一憂することなく、コツコツと資産を増やす可能性が期待できます。ただし、どんな投資にもリスクはつきものです。長期間ほったらかしにしたら、相場がその間下落傾向だった場合は単に損するだけです。最初に投資する商品の選定やルール設定を慎重に行うことが重要です。リスクを理解し、自分に合った方法で少しずつ取り入れてみるのもよいでしょう。
※本記事は投資に関わる基礎知識を解説することを目的としており、投資を推奨するものではありません。
The post 価格変動を見るだけでストレスを感じちゃうなら、「ほったらかし投資」でもOK first appeared on Wealth Road.