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・信託報酬
(※手数料の内訳については、取引するファンドによって異なる)
ETFの最低投資金額は、銘柄ごとの「取引価格×取引単位」によって決まります。上記の通り、ETFの価格はリアルタイムで変動するため、購入するタイミングによって必要資金は変わります。
債券は、国や自治体などが投資家から資金を調達するときに発行する金融商品です。国が発行するものは国債、企業が発行するものは社債のように区別しますが、全ての債券をまとめて「公社債」と呼ぶこともあります。
債券には購入時に利率が決まる「固定利付債」と、経済情勢などで利率が変わる「変動利付債」の2タイプがあります。いずれのタイプでも、満期を迎えたときに購入口数と利率に応じたリターンを受けとれます。
債券の最低投資金額は発行者(国や自治体、企業)によって異なります。例えば、日本の個人向け国債は1口1万円から購入できます。
REIT(リート)は、投資対象をオフィスビルや住居などの不動産に限定した投資信託です。一般的な不動産投資とは違い、投資家自身で物件の管理や運用をする必要はありません。投資先の不動産に賃貸料収入などが発生すると、購入口数に応じた分配金が投資家に支払われます。
REITのなかでも国内で誕生したものは、「J-REIT(ジェイ・リート)」と呼ばれています。J-REITに限定すると、2024年3月時点では約60銘柄が上場されており、ファンドによって運用資産や分配金利回りが大きく異なります。
なかには数万円から購入できるJ-REITもありますが、基本的には10万~100万円程度の投資資金が必要です。
100万円の投資スタイルは、金融商品を1度に購入する「一括投資」と、一定の間隔でコツコツと購入する「積立投資」に大きく分けられます。ここからは、一括投資と積立投資の違いについて解説します。
投資資金を小分けにする積立投資に比べると、一括投資は相場の上昇局面に強い特徴があります。購入直後から値上がりが続く場合は、初期の投資金額が増えるほど大きなリターンを期待できるためです。
ただし、投資金額はリスクにも比例するため、相場の下落時には大きな損失を抱えてしまうかもしれません。一括投資でリスクを抑えたい場合は、値動きの変動が少ない金融商品を選ぶなどの工夫が必要です。
積立投資は少額から始めやすく、感情にも左右されにくい投資手法です。特に購入金額と購入頻度を一定にする積立投資は、価格が安いときに多くの数量を購入し、高くなった場合は購入数量を減らせるため、平均購入単価を平準化する効果があります。
もし100万円を投資資金とした場合は、どのような積立投資が選択肢になるのでしょうか。以下では、運用年数別にわかりやすい例をご紹介します。
・1年間の積みたてを想定して、毎月約8万3,333円ずつを投資する
・5年間の積みたてを想定して、毎月約1万6,666円ずつを投資する
・10年間の積みたてを想定して、毎月約8,333円ずつを投資する
積立投資で購入のタイミングを分けると、時間分散の効果によってリスクを抑えられる場合があります。ただし、上昇局面が続くと一括投資のほうが有利になるため、どちらが優れているかを一概に言うことはできません。
実際に100万円を投資すると、平均的な利回りではどれくらいの運用成果を期待できるのでしょうか。ここからは以下の条件で、一括投資と積立投資をした場合のシミュレーション結果をご紹介します。
<シミュレーションの前提条件>
購入する金融商品:国内株式
利回り:2.33%(2024年8月末時点のプライム市場における単純平均利回り)
一括投資の方法:1銘柄に100万円をまとめて投資する
積立投資の方法:1年~10年の期間で100万円を小分けにして投資する
税金・手数料:考慮しない
資産額の記載方法:小数点以下は切り捨て
積みたて中のリターンの計算方法:金融庁のシミュレーターを使用
参考:日本取引所グループ「その他統計資料」
参考:金融庁「つみたてシミュレーター」
<一括投資のシミュレーション結果>
運用年数 | 資産額 |
---|---|
1年 | 104万7,142円 |
5年 | 114万8,200円 |
10年 | 128万8,346円 |
15年 | 144万5,598円 |
20年 | 162万2,043円 |
25年 | 182万24円 |
30年 | 204万2,171円 |
<積立投資のシミュレーション結果>
運用年数 | 資産額 (1年間の積みたて) | 資産額 (5年間の積みたて) | 資産額 (10年間の積みたて) |
---|---|---|---|
1年 | 約101万円 | 約20万円 | 約10万円 |
5年 | 110万7,473円 | 約106万円 | 約53万円 |
10年 | 124万2,648円 | 118万9,380円 | 約112万円 |
15年 | 139万4,321円 | 133万4,552円 | 125万6,703円 |
20年 | 156万4,508円 | 149万7,443円 | 141万93円 |
25年 | 175万5,467円 | 168万216円 | 158万2,204円 |
30年 | 196万9,734円 | 188万5,298円 | 177万5,323円 |
(※積みたて期間中のリターンは、どのタイミングで株価が変動したかによって変わるため、最終的な資産は概算金額を記載。)
上記のシミュレーションでは利回りを固定している影響で、一括投資のほうが有利な結果となりました。なお、実際の利回りは変動するため、シミュレーション結果はあくまで参考程度に留めてください。
100万円の投資方法は、どのような観点で選ぶとよいでしょうか。ご自身に合った方法を選ぶには、投資の目的やライフスタイルを意識することが重要です。ここからは、100万円を投資する方法の選び方についてご紹介します。
目標金額と運用期間が決まると、投資の具体的なイメージをつかんだり、利回りを逆算したりすることが可能になります。参考として、以下ではリターンを再投資しない場合(単利運用)を想定して、必要な利回りを逆算する方法をご紹介します。
(目標金額-投資金額)÷(投資金額×運用年数)=必要な利回り
大まかにでも必要な利回りが分かると、様々な金融商品に目を通したときに候補を絞りやすくなります。目標金額の達成が難しそうな場合は、投資金額や運用年数の見直しを考えてみましょう。
許容できるリスクとは、「どれくらいの損失まで受け入れられるか」を表すものです。損失が大きすぎると日常生活に影響する可能性があるため、ご自身の許容リスクはあらかじめ設定しておきましょう。
許容リスクの設定では目標金額や運用期間のほか、現在の年齢や収入、保有資産額などを考慮する必要があります。様々な観点から生活を見直し、100万円のうち「いくらまでの損失なら耐えられるか」を考えてみてください。
投資に費やせる時間によっても、その人に向いている投資手法は異なります。
たとえば、変動が激しい金融商品に投資をする場合は、こまめに値動きを確認しなければなりません。投資先によっては、情報収集や分析に時間をかける必要もあるでしょう。
一方で、値動きが緩やかな金融商品を選んだり、毎月同じタイミングで積立投資をしたりする手法では、「ほったらかし投資」が選択肢になることもあります。普段のライフスタイルを踏まえて、ご自身に合った手法を考えてみてください。
金融商品には様々な選択肢があるため、ご自身の目的やライフスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。いつまでにいくらの資産を貯めたいのか、情報収集に費やせる時間がどれくらいあるのかによって、100万円の投資方法は変わってくるでしょう。
将来の運用結果まできちんとシミュレーションした上で、目的を達成しやすい方法から検討してみてください。
※為替レート:1米ドル=141.1円
※本記事は投資に関わる基礎知識を解説することを目的としており、投資を推奨するものではありません。
※過去の実績は将来の運用成果等を保証するものではありません。
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