C&W、2025年Q1 の東京オフィス市況レポートを発表

グローバル不動産総合サービス会社のクッシュマン・アンド・ウェイクフィールド（グローバル本社：米国イリノイ州シカゴ、日本本社：千代田区永田町、C&W）は、東京におけるオフィス市況について最新のレポートを発表致しました。

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アウトルック 

今後2年間の東京都のオフィスワーカー関連産業の就業者数は年1％、実数では年2万人程²の増加基調。

2025年のオフィスビル需給動向と空室率予測：
今後1年の新規供給は過去10年平均の1.4倍に達するが、これらのビルの2025年第1四半期末の内定率は73.8%に達している。二次空室が館内増床で埋め戻される事例が目立つことから、大規模な空室の発生により空室率が大幅に上昇する可能性は限定的。需給の逼迫から賃料上昇を見込んでテナント誘致を先延ばしにする貸主の動きもあり、戦略的に空室を残して竣工を迎えるビルなどの影響から2025年内に空室率が3%台まで一時的に上昇する可能性がある。旺盛な需要を受け2026年には再び2％台に低下する見通し。

35サブマーケットの約8割のサブマーケットでは空室率が2%以下で推移しており、今後2年間で年4%程度の賃料上昇を見込む。その他のサブマーケットでも、年2%程度の賃料上昇が見込まれる。




経済：オフィス就業者数は年平均5万人程度の増加、需要は拡大
2024年の実質GDP成長率は前年の1.5%から0.6%に減速。2025年は実質賃金の改善による個人消費回復に伴い成長率は1.0%程度と予想されるが、米国の輸入関税政策による世界経済全体の先行きに対し不確実性が高まっている² 。他方、2025年度の経常利益予想は前年比0.2%³と、引き続き過去10年平均⁴を30%上回る水準と見込まれ、足許の企業の賃料負担能力は底堅い。

東京都の雇用環境は全国を上回る改善が続き、2019年から2024年にかけて年平均0.9%の増加（全国では0.2%増加）となっている。情報通信業は年平均2.8%増加し、インターネット関連産業の雇用増加が都内就業者数の増加を後押し。想定されるオフィスワーカー数は全体で年平均1.6%増加しており、オフィス床需要は着実に増加傾向⁵。



需給：新規供給は増加するも、安定した需要を受け空室率は2％台を維持
2025年第1四半期末の都心5区グレードAオフィスの年間ネット・アブソープションは前年比53.6％増加の18.9万坪。募集面積率、空室率ともに前四半期からわずかに上昇したが、前年同期比では低下。35サブマーケット中、13のサブマーケットでは募集面積率が0%台となり、空室が枯渇。総じて、グレードB以下や自社ビルから労働生産性を向上させるグレードの高いオフィスビルへの移転が目立つ。

二次空室は、既存テナントの増床ニーズにより外部募集前に退去区画が埋め戻される事例が多くみられた。2025年第1四半期末時点の内定率は、竣工1年以内のビルで84.4%に達し、今後更なる稼働率の改善が見込まれる。

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(注)
1) 2024年第4四半期平均
2) Moody’ｓAnalytics等各社予測の中央値
3) 2025年1月～3月期の法人企業景気予測調査における金融業、保険業を除く資本金10億円以上の企業が対象
4)　令和5年度法人企業統計調査における金融業、保険業を除く資本金10億円以上の企業が対象
5) 就業者数を、国勢調査(2020)、労働力調査（各年平均値）をもとにした産業別の職業分類に基づいて配分し、オフィスワーカー数を推計
6) 「建設物価建築費指数®」



賃料：タイトな需給及び新築の供給により賃料は更に上昇
2025年第1四半期の都心5区グレードAオフィス全体の平均想定成約賃料は前年同期比6.1%上昇し37,012円となり、募集賃料の上昇幅（4.5％）を上回った。総じて空室率が低下していることに加え、2019年以降累計約29％6に達する建築費の上昇が未竣工ビルの賃料に転嫁される等、全体の募集賃料にさらなる上昇圧力がかかる。

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クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドについて
クッシュマン・アンド・ウェイクフィールド(C&W)についてC&Wはニューヨーク取引証券所に上場している世界有数の事業用不動産サービス会社です。世界約60カ国、400拠点に約52,000人の従業員を擁しています。施設管理、売買仲介、鑑定評価、テナントレップ、リーシング、プロジェクト・マネジメントなどのコア・サービス全体で、2024年の売上高は94億ドルを記録しました。Better never settlesという企業理念のもと、受賞歴のある企業文化が評価され、業界やビジネス界から数々の称賛を受けています。詳しくは、公式ホームページhttps://www.cushmanwakefield.com　にアクセス下さい。