―病理技術の発展と伝承に貢献する1団体と1名が受賞―

2025年4月15日
サクラファインテックジャパン株式会社

 病理検査機器・器材のトータルサプライヤー、サクラファインテックジャパン株式会社(本社:東京都中央区、取締役社長:恩田和人)が創設し、病理学的検査・技術に優れた貢献をした方々に毎年贈られる「サクラ病理技術賞」の第17回受賞者が決定しましたのでお知らせいたします。

 医療が目まぐるしい進化を遂げる中、がんの最終診断を担う病理診断はますます重要性を増し、病理診断の業務全般に対して様々な要件が求められています。正確な病理診断には質の高い病理標本が必要とされ、その実現には、自動化や迅速化のための機器や試薬の進歩に加えて、後進技師の指導育成など人から人へと伝えられ磨かれる技術もまた重要な要素となります。

 「サクラ病理技術賞」は、病理学的検査・技術に関する様々な活動を支援するため、病理技術者や  その団体、研究者を対象として、学術研究のみならず地域活動や後進育成など幅広い活動の中から特に優れた成果を挙げられた方々を表彰する制度として2008年に創設されたものです。

 選考は医師、技師、学識経験者など病理診断分野の第一人者によって構成される第三者機関(選考委員会)に委嘱されており、公正な選考の結果、このたび第17回の受賞者を決定いたしました。

第17回サクラ病理技術賞
【奨励賞】
和歌山県細胞検査士会

【新人賞】
小林 剛(こばやし ごう)氏
公益財団法人 放射線影響研究所 分子生物科学部 分子病理学研究室

・「サクラ病理技術賞」「松本賞」は今回、該当者なしとなりました。

賞の説明および受賞理由:
■奨励賞
全国、地方に関わらず地域医療や学生教育、技師の卒後教育への貢献など、論文数や論文内容による評価が難しい分野での貢献に対して授与

【受賞者】
和歌山県細胞検査士会
代表者:独立行政法人労働者健康安全機構 和歌山労災病院 中央検査部病理 田中 真理(たなか まり)氏

【受賞理由】
細胞診の普及や検診率向上、細胞検査士養成に関する地域貢献活動
日本臨床細胞学会和歌山県支部とともに県山間部における子宮がん検診および乳がん検診の啓発活動に積極的に取り組み、早期発見・治療とがん検診の重要性についての認知度向上に貢献している。また、地域医療への貢献を推進するため、和歌山県臨床検査技師会と協力して定期的に講習会を開催するなど、細胞検査士の養成にも力を入れている。さらに、山東医科大学産婦人科学教室との共同事業として中国における婦人科検診および啓発活動を行うなど、細胞診の普及や検診率向上、細胞検査士養成への参画は地域貢献活動のモデルケースとして評価できる。

■新人賞
サクラ病理技術賞および奨励賞に準ずる研究や活動を行っている若手技師で、特に今後の活躍が期待できる方に対して授与

【受賞者】
小林 剛(こばやし ごう)氏
公益財団法人 放射線影響研究所 分子生物科学部 分子病理学研究室

【受賞理由】
病理細胞診研究における新たな取り組み
尿路細胞診におけるバイオマーカーの利活用と診断精度向上、古いホルマリン固定パラフィン包埋検体の品質管理を目的としたプロテオミクス研究など、臨床上有用な研究を行い、それらを積極的に学会での講演や論文として発表している。また国際活動にも積極的に取り組み、日本臨床衛生検査技師会の国際化WGメンバーとして海外技師とのディスカッションや国際学会での発表を行い、第62回大韓臨床病理士協会総合学術大会ではOutstanding Poster Awardを受賞した。広島県での地域貢献にも精力的に取り組んでおり、今後さらなる活躍が期待される人物である。

「サクラ病理技術賞」創設の趣旨と概要:
サクラ病理技術賞は、病理学的検査・技術に関するさまざまな活動を支援するサクラファインテックジャパン株式会社が創設した独自の褒賞制度です。病理学的検査・技術に携わる人々の意欲向上を図り、病理技術の発展と伝承に寄与することを目的としています。病理標本作製技術に関する研究論文はもちろんのこと、日常業務での技術・知識の向上、後進技師の指導育成(伝承)、地域医療への顕著な貢献というような活動も対象とし、より広い視野を持ったユニークな賞となっています。第13回より表彰対象を拡大し、ゲノム医療に代表される先進的治療や標準化による安全管理、AIなどの新しい技術導入についての成果や功績も対象としております。
病理診断の認知の高まりとともに、臨床や患者のニーズも高くなりつつある今日、病理標本作製の発展的な未来に向けて挑戦を続けるサクラファインテックジャパン株式会社は、この賞を通じて病理技術に携わる方々への長期的な支援・貢献を続けたいと考えております。

選考の対象者:
病理学的検査、研究に携わる技術者ならびに研究者およびその団体

選考の対象:
・関連学会/学術誌等に発表された論文
・論文以外の活動: 日頃の研究/後進技師の育成
地域医療への顕著な貢献 等

選考方法:
非公開を原則に第三者機関に選考委員の選出と選考委員会の組織化(技師、医師、学識経験者など)を委嘱しています。自薦による公募制度により候補者を募り、選考委員による一次選考(書類審査)を経て、二次選考の討議により受賞者が決定されます。

【サクラファインテックジャパン株式会社について】
サクラファインテックジャパン株式会社は、サクラグローバルホールディング株式会社(代表取締役会長:松本謙一)の傘下企業で、病理学的検査における機器、消耗品、試薬の専門メーカーです。医療における検査の中でも、最終診断といわれる重要な役割を担う病理学的検査において、さまざまな貢献を実現しております。

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 第17回「サクラ病理技術賞」受賞者が決定