やわらかな色に彩られた絵画コレクション ー伊豆・下田で楽しむ春の光
PRワイヤー 2025年03月06日 14:00:00
近代館の企画展『あわいひかり やわらかないろ』は、新収蔵･初公開となる安井曽太郎≪庭の雪≫を中心に、上原コレクションの絵画をご紹介します。≪庭の雪≫は木々の間に冬の気配が広がる風景画。灰色がかったやわらかな影の色が複雑なニュアンスを生み出します。それらの中間色は雪の白と響き合い、画面に穏やかな光を満たします。その他、川面にあたる光のニュアンスを色彩で捉えたモネ≪ジヴェルニー付近のセーヌ川≫、雪の光に滲む都市を描いたマルケ≪冬のパリ(ポン･ヌフ)≫など、穏やかでやさしい上原コレクションの魅力を紹介します。
仏教館では『ちいさきものは みなうつくし』を開催、小さくも愛らしい作品を展示します。新収蔵･初公開の≪高野大師行状図画断簡≫は、空海が中国･唐に留学した時の場面が描かれます。ほかに新収蔵となる鎌倉時代の≪誕生仏≫も展示します。
上原コレクションの特徴である個人コレクションのやさしさ、穏やかさを両館の展示からお楽しみいただければ幸いです。
展覧会概要
１）展覧会名 【近代館】 企画展 あわいひかり やわらかないろ
【仏教館】 企画展 ちいさきものは みなうつくし
２）会期 2025年1月25日(土)～4月13日(日) 79日間
＊会期中無休
３）開館時間 9:30 – 16:30（最終入館は16:00まで）
４）会場 上原美術館 近代館･仏教館
〒413-0715 静岡県下田市宇土金341
５）料金 一般1,000円／学生500円／高校生以下無料
※団体10名以上10％割引
※障がい者手帳をお持ちの方は半額になります
６）ギャラリートーク
展覧会をより深くお楽しみいただける、学芸員による作品解説を行います。
開催日時 展覧会会期中の毎月第3土曜日
【近代館】10:00～ 【仏教館】11:00～ 各回約45分
参加方法 時間になりましたら展示室へお集まりください。※要入館券
ー展覧会の見どころ
【画像：https://kyodonewsprwire.jp/img/202503045149-O1-Fd385mXy】
【近代館】 あわいひかり やわらかないろ
■ 新収蔵･初公開となる安井曽太郎≪庭の雪≫を紹介
安井曽太郎≪庭の雪≫は、新収蔵･初公開となる作品。安井がフランスから帰国後のスランプを経て、自らの様式を生み出す時代に描かれました。雪に落ちる影は、灰色がかったやわらかな色彩の対比で構成されています。そうした色面構成はセザンヌを想起させますが、微細な色のニュアンスは日本の光や気候に育まれた安井独自の感性によるレアリスムから生まれました。
クロード･モネ≪ジヴェルニー付近のセーヌ川≫は一見うす暗くも見えますが、みなものゆらめきを見つめていると、いつしか画面全体が穏やかな光に満ちていきます。画面左下をよく見ると、影の部分は緑の絵具が用いられています。影が黒や灰色ではなく、色彩そのもので描かれることで、画面には淡い光が広がっています。
【仏教館】 ちいさきものは みなうつくし
■ ちいさくて愛らしい、仏教美術の世界
本展では、新収蔵･初公開となる≪高野大師行状図画断簡≫（鎌倉～南北朝時代）をはじめ、古いお経の断簡（古写経切）など、小さいながらも愛らしい仏教美術コレクションをご紹介します。
≪高野大師行状図画断簡≫は、真言宗の祖、弘法大師･空海の生涯を描いた長大な絵巻物の一部です。本作では中国･唐に留学していた頃の空海のエピソードが描かれています。
古写経切は10ｍほどもある長い巻物が、ある時期に切断されて伝世したものです。特に奈良時代や平安時代の経切の名品は、時代を越えて、愛蔵されました。≪一字宝塔法華経断簡≫（平安時代／長寛元[1163]年）もその一つで、紺紙に小さな塔を描き、中には法華経の文字が一文字ずつ納められます。
そのほか新収蔵･初公開となる≪誕生仏≫など、手元に置いて対面したくなるような、愛らしい仏教美術コレクションをご覧ください。
―主な出品予定作品
［近代館］
安井曽太郎≪庭の雪≫ 1937(昭和12)年 油彩、カンヴァス
クロード･モネ≪ジヴェルニー付近のセーヌ川≫ 1894年 油彩、カンヴァス
アルベール･マルケ≪冬のパリ(ポン･ヌフ)≫ 1947年頃 油彩、カンヴァス
須田国太郎≪牡丹≫ 1941(昭和16)年 油彩、カンヴァス
梅原龍三郎≪朝暉≫ 1937(昭和12)年 ほか
［仏教館］
1. ≪高野大師行状図画断簡≫ 鎌倉～南北朝時代 ※新収蔵･初公開
2. ≪誕生仏≫ 鎌倉時代(13世紀) ※新収蔵･初公開
3. ≪一字宝塔法華経断簡(心西願経)≫ 平安時代(長寛元[1163]年)
4. ≪大日如来坐像≫ 鎌倉時代(文永7[1270]年) ほか
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情報提供元： PRワイヤー