「黒海の真珠」と呼ばれ歴史や文化に富むウクライナ南部の美しい港湾都市オデーサにおいて、街のシンボルとして愛されているのがウクライナ国立オデーサ歌劇場(Odessa National Academic Opera and Ballet Theater)だ(写真)。1810年にオープンしたこの劇場はウクライナで最も古い歌劇場であり、ロッシーニ「セビリアの理髪師」、ドニゼッティ「ランメルモールのルチア」「愛の妙薬」などのイタリアの傑作オペラのウクライナ初演がなされた。オデーサ歌劇場オーケストラは、本劇場の専属オーケストラ。劇場オープンの1810年より活動を開始し、約100名のプロフェッショナル・ミュージシャンで構成されるウクライナを代表する歌劇場管弦楽団である。200年以上にわたる歴史の中で、世界的な歌手、音楽家、指揮者がこのオーケストラと共演を重ねており、2021年より吉田裕史が首席客演指揮者を務める。劇場で開催されるオペラやバレエの伴奏のほか、シンフォニック・コンサートや音楽祭への参加も多く、ベルギー、イギリス、ギリシャ、スペイン、イタリア、韓国、中国、オランダ、スイスなどへの演奏旅行も積極的に行っている。