【研究の概要】 オンキヨーは、2020年から「お酒に音楽を聴かせる」という取り組みを開始し、2021年には、オンキヨーの音楽振動技術の証である「Matured by Onkyo」が付された商品が販売されました。オンキヨーは、自社の音楽振動技術により熟成が行われたお酒を「加振酒」と名付け、知名度の強化を行っております。 オンキヨーは、これまで、ビジネスパートナーと音楽振動技術により熟成を行ったお酒の研究・解析を行って参りました。その研究の一環として、金沢工業大学バイオ・化学部応用バイオ学科 尾関健二教授と「高温障害米に対する酵素剤及び振動技術の作用」について研究を開始しました。 高温障害米とは、稲の登熟期の高温により品質が不良となった米を指します。高温障害は、食米だけではなく、酒米においても深刻な問題となっています。高温障害の酒米を用いて日本酒が作られた場合、高温障害のない酒米と比較して、粕重量が増えるということが明らかとなっています。この問題を解決するため、発酵時に醪に消化酵素剤を添加する等の研究が行われてきました。 (山川達也・高山宗幸・多田周作・山下秀行・尾関健二、清酒醸造における高温障害米用の消化酵素剤の研究、日本醸造協会誌第118巻10号、p.710-718、2023) このたび、オンキヨーと尾関健二教授とは、高温障害米に消化酵素剤を加え、さらにオンキヨーの加振技術が加わることにより酵素が働きやすくなり、高温障害米のデンプン質を溶かすことが可能となるという研究成果を得ました。オンキヨーは、当該研究成果につきまして、既に特許出願を行っております。当該研究成果は、日本全国の酒蔵を悩ませている高温障害米の問題の解決の一助となるものと考えております。オンキヨーと尾関健二教授とは、高温障害米の問題を解決することを目標に今後も研究を続けてまいります。
【Matured by Onkyoについて】 1946年創業以来、オンキヨーは音を扱う専門メーカーとして測定器だけの評価に頼らず、感覚量を技術に落とし込むといったオーディオ設計を行ってまいりました。 “物理的な正しさで再生純度を高め、音楽表現力を引き出すオーディオ設計を食品に応用し、音楽がもつ自然の力を使って素材のポテンシャルを最大限に引き出す” をテーマに音楽振動が酵母に与える影響について東京農業大学とともに研究解明を進めております。 それぞれの環境に合わせた最適な音楽加振と味への追求を「Matured by Onkyo」として掲げ、今後多くの分野において付加価値のある提案を行っています。 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202410027490-O1-9497NR6d】