インドには、高血圧患者が2億2千万人以上いると言われています。また、世界保健機関(WHO)の調査によると、適切な高血圧治療を受けている高血圧患者は15%程度にとどまり、家庭で電子式の血圧計を使用している人は5%です*1。これは、高血圧であることの認識の有無に関わらず適切な高血圧治療を受けている人が少ないことを示しています。さらに、インドで実施された心臓の健康状態や血圧に関する調査である“India Heart Study 2020”では、白衣高血圧や仮面高血圧の診断には、家庭で測定した血圧値を確認することが望ましいという見解を示しています*2。
今回発表する”INDIA GRAND STUDY”は、定期的に医師の診察を受け、服薬を3ヵ月以上続けているインドの高血圧患者1,922人を対象として実施されました。対象者は、朝晩1日2回、合計7日間、家庭で継続的に血圧を測定します。また、自宅測定を開始する前日と終了日には、医療機関で血圧を測定しました。そして、医療機関と家庭それぞれで測定した血圧値の分析や、血圧管理や認識に関する実態について検証しました。BPCON2024では、座長にヒンド医科大学(Hind Institute of Medical Sciences)ナルシン・ヴェルマ教授(Professor Narsingh Verma)、発表者にヒンド医科大学アヌジ・マヘシュワリ先生 (Dr. Anuj Maheshwari) を迎えて“INDIA GRAND STUDY”の結果を詳しく紹介します。