■ディスポーザーと連携して家庭の生ごみを有効利用

2024年6月28日
大和ハウス工業株式会社
株式会社ダイキアクシス

 大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:芳井敬一)と株式会社ダイキアクシス(本社:愛媛県松山市、社長:大亀裕貴)は、マンションに導入されるディスポーザーと連携し、生ごみを利用して建物共用部に電力を供給する小型バイオガス発電システムを開発しました。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202406282906-O2-hg4akI6R

 当システムは、100戸規模のマンションから対応が可能な、施設内設置型の小型バイオガス発電システムです。各住戸のディスポーザーによって処理された家庭の生ごみからバイオガスを生成し、それをエネルギー源として発電することで、主にマンション内の共用部電力に活用します。

 一般的にバイオガス発電システムは大型のものが多く、施設内に設置できるものも主には商業施設など一定規模以上の生ごみの発生を想定したものになります。そこで両社は、マンションなどでも対応でき、近年住宅設備として人気のあるディスポーザーと連携することで、追加コストを抑えることができる小型バイオガス発電システムを開発しました。100戸規模のマンションに設置した場合の発電量は1日当たり約8kWhで、共用部照明などの一部を賄うことが可能です。今後は大和ハウス工業が開発する分譲マンションに採用を予定するとともに、同社が開発する商業施設や事業用施設への設置も検討していきます。

 再生可能エネルギーの利用拡大が進む中、両社は“地産地消”のエネルギー利用を積極的に推進し、カーボンニュートラルの実現に貢献します。

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M000427/202406282906/_prw_PT1fl_BV09hJuA.png

1.新開発の固液分離装置で生ごみ固形分を効率的に回収しガス化装置の小型化を実現

 当発電システムでは、ディスポーザーにより処理された生ごみの固形分をバイオガスの原料とするため、効率的に固形分を回収する固液分離装置を新たに開発しました。新開発の固液分離装置は、ガス化装置に送る原料を濃縮することで固形分を効率的に回収します。しかも、従来のガス化装置と同等のガス化性能を確保しながら、従来の1/6程度まで装置の小型化を実現しました。

 また、従来型では毎日必要となる洗浄作業が不要なため、メンテナンス作業が大幅に削減でき、分譲マンションでの採用を容易にしました。

 

2.バイオガスコージェネレーションシステムで再生可能エネルギー電気の供給

 当発電システムは、生ごみから生成されるバイオガスを燃料として、発電出力1.2kWのバイオガスコージェネレーションシステムで発電することにより、再生可能エネルギー100%の電気をマンション共用部照明などの一部に供給します。

 固液分離装置、ガス化装置およびバイオガスコージェネレーションシステムを組み合せた小型バイオガス発電システムを、ディスポーザー排水処理システムに連携することで、100戸規模のマンションの場合、年間の共用部消費電力の約20%を賄うことが可能になり(※1)、約7.8t-CO2の二酸化炭素削減効果(※2)が見込めます。

 また、停電時にもガス化装置内のバイオガスを利用することでバイオガスコージェネレーションシステムの電気を供給し、利用することが可能です。

 ※1.実棟データに基づく当社試算
 ※2.二酸化炭素削減効果の算定条件:0.441t-CO2/MWh(マーケット基準で算出)

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202406282906-O1-7XiPo8Qd

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 マンション向け小型バイオガス発電システムを開発