~日本初の「NPO融資制度」を開発した近畿ろうきんの社会的事業融資~

2024年5月29日
近畿労働金庫

近畿労働金庫(理事長 江川 光一)は、2000年に国内金融機関で初となるNPO融資制度を開発して以来、地域の社会課題の解決に懸命に取り組むNPO(非営利組織)等を一貫して支援しております。

 

この度、2023年度における社会的事業融資の実績を取りまとめましたので、制度開発の経過や背景とあわせてご報告いたします。

 

1.社会的事業融資の2023年度実績

(1)2023年度の新規実行状況

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108129/202405160855/_prw_PT1fl_RO557J25.png

(2)2023年度末の融資利用状況

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108129/202405160855/_prw_PT2fl_03SGEQ28.png

 

融資事例の紹介

当金庫は、大阪市の認定NPO法人「Homedoor(ホームドア)」(理事長 川口 加奈氏)に対し、生活困窮者が一時的に避難・生活する住居(シェルター)の購入費用として、過去最大の3億円を融資しました。

同NPO法人は、資金調達の検討を進める中で、これまでに600件以上のNPO融資実績のある当金庫へ相談に来られました。

 

<認定NPO法人「Homedoor(ホームドア)」>

設立理念は、“ホームレス状態を生み出さない日本の社会構造をつくる”。

生活困窮者を対象に短期宿泊(平均11日)施設の運営や就労支援を行う。

コロナ禍で、ネットカフェ難民の若者など、相談者が増加したことを受け、廃業したホテルを購入し、シェルターを新設することを決めた。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202405160855-O1-Lst5v49A

 

 

2.NPO融資制度「NPO事業サポートローン」が誕生した背景

労働金庫とNPO(1990年代後半)

阪神・淡路大震災を機に、復興支援のためボランティア団体などの市民団体(当時、NPOという言葉はまだ一般的ではありませんでした)が数多く起ち上がりました。

労働金庫*は、それらの市民団体を「勤労者の生活を地域から支える重要なパートナー」と位置づけて、寄付を通じた支援や職員派遣など、様々な形で連携してきました。

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108129/202405160855/_prw_PT3fl_F1n9KSdH.png

 

NPO融資制度の誕生(2000年)

そんな中、「非営利・ボランティア団体というだけで、銀行から口座開設や融資を断られた」という、多くの市民団体からの声を受け止め、近畿労働金庫は、東京労働金庫(現・中央労働金庫)とともに、国内金融機関で初となるNPO融資制度「NPO事業サポートローン」*を2000年4月に制定しました。

 

【表:https://kyodonewsprwire.jp/prwfile/release/M108129/202405160855/_prw_PT4fl_rBjdm13W.png

 

3.本取組みの現在地とこれから

制度を制定した当初(2000年代)は、行政からの委託事業等の委託費や助成金が支給されるまでの運転資金として、つなぎ融資の問合せやご利用が多くを占めました。

 

その後、世間においてNPOなどの市民活動への認知が大きく進みました。行政からの委託事業費の概算払いや分割払いなどの柔軟な対応が行われるようになり、各金融機関でも社会貢献性を加味した低利のNPO融資制度が次々開発されるようになりました。

 

環境変化の激しい時代ではありますが、当金庫は「NPO融資の先駆者」として、これまで蓄積してきたNPO融資の経験やNPOとのネットワークを活かしながら、「中間支援NPO(NPOを支援するNPO)との共同による経営指導」や「中間支援NPOを保証機関とする提携融資の推進」などを進めてまいります。

引き続き、「労働金庫ならではの手法」で、地域の社会課題の解決に懸命に取り組むNPOの皆さまとともに、誰もが安心できる社会づくりに向けて取り組んでまいります。

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 NPO×ろうきんのタッグで誰もが安心できる社会づくり