“農業=3K”からの脱却か?若い世代で農業に注目が集まる理由とは


「春の農作業安全確認運動」に合わせ、JA共済が“農業に関する意識・実態調査”を実施
持続可能な時代にマッチした「農業」ブームの兆し 
Z世代の4割超が地方暮らしを希望!
4人に1人が「農業をやってみたい」農業=3Kからの脱却?
「やりがいがある」「やくにたつ」「ゆめがある」の“3Y”に
一方、たった4%しか知らない「農作業事故」の実態も
“べジアナ” 小谷 あゆみさんも、
「育てる喜びでやりがいを実感。事故防止には“当事者意識”が肝心です」とコメント


JA共済連(全国共済農業協同組合連合会・代表理事理事長 柳井 二三夫)は、「春の農作業安全確認運動」に合わせ、全国の10代〜50代を対象に農業に対する調査を実施しました。その結果、特に若い世代で「地方暮らし」や「就農」に注目が集まる一方で、「農作業事故」の実態の認知度が低いことが明らかになりました。調査結果について、農業ジャーナリストで“べジアナ”として活躍する小谷あゆみさんにコメントをいただきました。主な調査結果は以下の通りです。

農業に関する意識・実態調査
「地方暮らし」&「就農」ブームの兆し!学生の約3割が「就農」も選択肢として検討中
10代〜50代男女10,000人のうち37.4%が「地方暮らし」を希望し、Z世代※では45.1%と高い。※Z世代=15歳〜27歳の男女農業未経験のZ世代の4人に1人が「農業をやってみたい」(26.9%)、就職意向のある学生の28.1%が「就農の可能性あり」と回答。今後、副業や兼業をする意向がある人のうち、半数近く(42.8%)が「農業に携わる可能性あり」と回答。


3Kから“3Y”へ農業は「やりがいがある」「やくにたつ」「ゆめがある」仕事と実感
農業に興味がある農業未経験者にとって、農業は「地域活性化に役立つ」「日々進歩している」などポジティブなイメージが強い。かつては3K(キツい・汚い・危険)と呼ばれた農業だが、農業に5年以上従事している人は、農業について「やりがいがある」「役に立つ」「夢がある」3Yな仕事と実感。仕事と生活の「ワークライフバランス」にも7割超(74.0%)が満足している。

農業従事者の心配事2位は「農作業中のけが・事故」、7割が農作業中のヒヤリハットを経験
農業に5年以上従事している人が農業で心配なことは1位「地震・台風などの自然災害」(49.0%)、
2位「農作業中のけが・事故」(45.0%)。実際に、7割が農作業中の「ヒヤリハット経験あり」(70.0%)。農業未経験者が心配に感じることは「天候不良」「自然災害」「不作」で、「農作業中のけが・事故」は10位。農業従事者とギャップあり。

9割超が知らない…農作業中の死亡事故件数。約7割が「事故防止プログラム」の履修を希望
農作業中のけがや事故を防ぐプログラム、農業未経験者の72.5%、農業従事者の69.5%が「体験したい」と参加希望者が多数。

「農業に関する意識と実態調査」調査概要 
●実施時期:2023年12月21日(木)~ 12月27日(水)
●調査方法:インターネット調査 
●調査対象:調査①全国の10代〜50代男女10,000人 
調査②農業に関心がある農業未経験の10代〜50代男女600人、現在農業に従事する20代〜50代男女200人(農業従事5年未満100人、5年以上100人) 
●調査委託先:電通マクロミルインサイト 
※本調査に記載の数値は小数第2位以下を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。


「農業に関する意識と実態調査」調査詳細はこちら
https://www.ja-kyosai.or.jp/pdf/2024/202402-chousa.pdf



Z世代が農業に注目する理由は、「やくにたちたい」欲求と「ゆめがある」将来性
“べジアナ” 小谷 あゆみさんが語る、農業の“やりがい”と気をつけたいリスクとは
社会課題に目を向ける若い世代の中で、地方暮らしや農業に魅力を感じる人が増えています。地方暮らしや農業は、人々の自己有用感アップにつながるほか、ビジネスとしても将来性が期待できます。農業ジャーナリストで“ベジアナ”として活躍中の小谷さんに、令和の農業の魅力について語っていただきました。
小谷さんのコメント詳細はこちら
https://www.ja-kyosai.or.jp/pdf/2024/202402-shikisha.pdf

持続可能な農業のために 「農作業事故体験VR」を活用した学習プログラムを提供
農作業事故の年間発生件数は、JA共済連の推計で約7万件に上ると予測されます。農林水産省が発表した令和3年の農作業事故死亡者数は242人と、近年減少傾向にはあるものの、就業者10万人当たりの事故死亡者数は10.5人であり、他産業に比べ依然として高い状態です。農作業にはさまざまな危険が潜んでいます。
そこでJA共済連では、当事者の視点から農作業の事故を疑似体験できるVR映像コンテンツ「農作業事故体験VR」を開発。全国のJAにおける研修会やイベント、農業関連団体による講習会などで、VR動画を活用した学習プログラムを展開し、農作業事故を「自分ごと化」していただき、安全対策の重要性を伝えています。JA共済は、農作業事故の削減を通じ、持続可能な農業を目指しています。
詳しくはこちら
https://social.ja-kyosai.or.jp/activity/culture/vr/
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202402146577-O1-hf5914G3
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202402146577-O2-irh27vzc

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202402146577-O3-4l9EimJo
農業の安全性について考えていただくため、農作業事故件数やその要因などを映像でご紹介します。


【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202402146577-O4-V4PTU73d
農作業事故体験VRコンテンツ(3D映像)
乗用型トラクターの転倒、耕うん機の後進作業、コンバ インの巻き込まれなど、重大事故につながりやすい農業機械の事故をVR映像(全8本)でご紹介します。※発育期の目への負担に配慮し、対象年齢を14歳以上としています。

 
「農業に関する意識と実態調査」サマリー
全国の10代~50代の男女10,000人を対象に、農業に対する調査を行いました。まず地方暮らしへの意向を聞くと、およそ3人に1人が「地方に移住したい/住み続けたい」(37.4%)と答え、農業未経験者のうち23.2%が「農業をやってみたい」と答えています。どちらも若い世代の意向が高く、地方暮らし、農業生活への憧れがうかがわれます。また、就職希望学生の28.1%が就職先として農業を検討し、副業・兼業の意向がある人の42.8%が農業に携わる可能性があると答えています。農業に関心があると答えた農業未経験者(600人)に農業のイメージを聞くと、89.2%が「農業は地域活性化に役立っている」、83.0%が「日本の農業は日々進歩している」と答え、農業に対してポジティブなイメージを持つ人が多くなっています。また、かつて農業といえば3K(キツい・汚い・危険)と呼ばれていましたが、農業に5年以上従事している100人に今の農業について聞くと、「やりがい」があり「社会の役に立つ」「夢がある」3Y職業として認められていることが分かりました。このように今の農業はやりがいのある仕事として認められていますが、農業に5年以上従事している人の約7割が農作業中のヒヤリハットを経験しており、農作業中のけがや事故のリスクへの対策も求められます。農作業でのけがや事故を防ぐためのプログラムの体験意向を聞くと、農業未経験者の72.5%、農業従事者の69.5%が「体験したい」と答えました。
「農業に関する意識と実態調査」調査詳細はこちら
https://www.ja-kyosai.or.jp/pdf/2024/202402-chousa.pdf

“べジアナ”小谷あゆみさんが語る、農業の“やりがい”と気をつけたいリスク
フリーアナウンサー、エッセイスト、農業ジャーナリストとして活動し、全国各地の農業の現場を取材・リポートしている“べジアナ”の小谷あゆみさんに、調査結果を基に農業の魅力や実態、気を付けたいリスクについてコメントをいただきました。

Z世代が農業に注目する理由は、「やくにたちたい」欲求と「ゆめがある」将来性
今回の調査結果を見ると、若い世代が特に地方暮らしや農業に注目していますね。理由としては大きく二つ、地方暮らしというライフスタイルへの憧れと、ビジネスの視点で見る農業へのチャレンジがあると思います。経済が停滞している中で育った今の若い世代は、モノを所有することよりも「誰かの役に立つこと」に価値を見いだす傾向があると感じます。都会の1,000人が働くオフィスより、田舎の10人のコミュニティーで過ごす方が、存在意義や自己有用感が感じられるという人も多いのではないでしょうか。また、「アグリビジネス」と呼ばれるように、今、農業は経済の視点からも見直されており、就業人口が少ないからこそチャンスも多い状況です。農業経営の第三者継承システムも整備され、地域や行政の支援も厚く、新規参入のハードルはぐっと低くなっています。

農業の「やりがい」は、“そだてる喜び”と“五感のフル活用”
私は家庭菜園をライフワークとしていますが、種から野菜を育てる喜びに、やりがいを感じます。また、体を使い五感をフル活用する楽しさも、オフィスワークでは得にくい農業ならではの魅力です。全国各地の農家の方々を取材する中でも、改めて実感しています。

見落としがちな農作業中の事故、リスクを情報として知っておくことが肝心
農業はやりがいがあり可能性の大きな仕事ですが、どんな仕事でもリスクはつきもの。今回の調査からも推察できる通り、天候不良や自然災害、不作などのリスクは想像しやすいですが、農業の現場を知らないと、事故やケガのリスクは想像しにくいですよね。実は刈払機一つをとっても、作業中に跳ね返った石が顔や目に当たり、ケガや事故につながってしまうこともあるんです。農作業経験者であっても、一つイレギュラーなことが起きると、心の余裕がなくなり、事故につながることも。「ちょっとぐらいなら大丈夫」という見立ては危険のもとで、農作業に携わる際には、常にケガや事故のリスクに当事者意識を持つことが肝心です。私も刈払機の農作業事故体験VRを体験したことがありますが、実際に見ることで怖さを実感しました。農作業の事故やけがのリスクを情報として知っておくだけでずいぶん違います。農業に関心がある方は、農作業中の事故についても、情報収集をしてみてはいかがでしょうか。
小谷さんのコメント詳細はこちら
https://www.ja-kyosai.or.jp/pdf/2024/202402-shikisha.pdf

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 Z世代で「地方暮らし」や「就農」がブームに!?JA共済が「農業に関する意識・実態調査」を実施