バクテリアによる自己治癒効果でCO2排出量合計154.38トン削減

2023年12月8日

報道関係各位
                                         株式会社ヤマウ

九州地方整備局の現場で株式会社ヤマウの自己治癒コンクリート製品 FAボックスカルバートを初施工
バクテリアによる自己治癒効果でCO2排出量合計154.38トン削減

 
九州地方整備局 宮崎河川国道事務所は、株式会社ヤマウの自己治癒コンクリートBasiliskを用いたプレキャストコンクリート製品を初施工しました。
株式会社ヤマウ(本社福岡市、代表取締役社長 有田 徹也)による自己治癒コンクリート製品の提供はこれが初めてであり、製品の長寿命化により2現場合わせて154.38tのCO2削減を実現しました。

■採用現場概要

自己治癒コンクリート材料Basilisk HAを配合したFAボックスカルバートは九州地方整備局
宮崎河川国道事務所の発注する2つの現場に納入されました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312043750-O1-1Qf5wp3N
現場:都城志布志道路 
場所:宮崎県都城市
規模:FAボックスカルバート 幅4500×高さ5700 延長27m  製品総重量 523t
用途:高規格道路 横断ボックスカルバート
施工業者:株式会社志多組
製造:株式会社ヤマウ 川南工場
工期:令和5年3月20日~令和5年10月31日
CO2削減効果:94.59t-CO2

工事概要:地域高規格道路「都城志布志道路」は、宮崎県都城市を起点に鹿児島県曽於市を経由して志布志市に至る、延長約44キロメートルの自動車専用道路です。この道路は、九州縦貫自動車道宮崎線(都城インターチェンジ)や東九州自動車道(志布志インターチェンジ)と接続して広域交流ネットワークを形成し、圏域の均衡ある発展を担うとともに、「防災」「経済」「医療」対策機能の強化に特に効果があると期待されています。

 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312043750-O2-2EBxCa6O】   【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312043750-O3-117rNDUw
現場:一般国道220号 日南・志布志道路 
場所:宮崎県日南市
規模:FAボックスカルバート 幅7000×高さ5200 延長17m 製品総重量 359t
用途:高規格道路 横断ボックスカルバート
施工業者:株式会社岡﨑組
製造:株式会社ヤマウ 高崎工場
工期:令和5年4月1日~令和6年1月31日
CO2削減効果:59.79t-CO2

工事概要:日南・志布志道路の日南~油津間は、宮崎市、日南市の2市を通過する延長31km区間の高速ネットワークの一部で形成するものです。地域間の移動に要する時間の短縮、木材・飼料輸送の産業活動支援、災害時の救援活動等を目的とした自動車専用道路です。

 
■自己治癒コンクリート Basiliskについて
 自己治癒コンクリートBasiliskは、アルカリ耐性のある特殊培養したバクテリアとポリ乳酸を生コンクリート製造時に混入することで、経年で“壊れて行く”通常のコンクリートを、ひび割れが発生しても自動的に治し続ける自己治癒型のスマートマテリアルへと転換する、バイオと素材技術を融合させたテクノロジーです。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312043750-O4-M3VLQi00】  
バクテリアの代謝活動によりコンクリートの表面のひび割れが修復される自己治癒メカニズムが絶えず繰り返されることで、コンクリートは一世紀を超える高耐久化を実現し、通常50~65年で訪れるコンクリート系インフラの全面的な更新を先送りすることができます。その結果、セメント製造時に排出されるCO2を削減することにつながり、セメント・コンクリート産業全体の脱炭素化に大きく貢献することが可能です。

 オランダのデルフト工科大学で研究されていた本技術を北海道の総合コンクリートメーカーである會澤高圧コンクリート株式会社(本社苫小牧市、代表取締役社長 會澤 祥弘)が2020年11月に世界で初めて量産化に成功し、2022年8月には国土交通省の新技術情報提供システムNETIS(New Technology Information System)へ登録されました(登録番号:HK-220003-A)。

 また、2023年9月5日に国土交通省より発表された「道路におけるカーボンニュートラル推進戦略中間とりまとめ」の中では、“道路インフラの長寿命化”がCO2削減の具体策として示されており、この自己治癒コンクリートBasiliskが製品を長寿命化させることによるCO2削減量を、従来のコンクリートによって製造・更新が行われた場合と比較すると、「都城志布志道路」は94.59t-CO2削減、「一般国道220号 日南・志布志道路」は59.79t-CO2削減となり、公共工事における脱炭素に大きく貢献したと考えられます。

 
■株式会社ヤマウの取り組む脱炭素活動について
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312043750-O5-Bjlly6sY】  株式会社ヤマウは、2022年10月に會澤高圧コンクリート株式会社が提唱するコンクリート産業の脱炭素化を加速させるために立ち上げた全国組織である「aNET ZEROイニシアティブ」に調印し、2040年までに温室効果ガスのサプライチェーン排出量の実質ゼロを実現するためのチャレンジをスタートしました。

 「aNET ZEROイニシアティブ」は2022年1月に會澤高圧コンクリート株式会社が提唱して以来、全国で50社の主要コンクリートメーカーが既に協定締結を行っており、コンクリート分野での脱炭素の動きが全国的に加速しています。

 「aNET ZEROイニシアティブ」では、會澤高圧コンクリート株式会社が保有する自己治癒コンクリートBasiliskをはじめとした脱炭素系テクノロジーの技術移転と普及を進めることなどを合意しており、今回の2つの現場は、株式会社ヤマウが自己治癒コンクリートBasiliskの技術移転を受けてから初めての事例となりました。

 コンクリートは建設分野において必要不可欠な素材であり、コンクリートを使用する自治体やデベロッパー、建設会社が「Scope3」を含むサプライチェーン全体での脱炭素を達成させるためには、建設分野において主要な仕入れ資材であるコンクリート等の上流部分の脱炭素化が欠かすことのできない要素です。

 私たちは既存の脱炭素系テクノロジーの積極的な普及と、さらなる脱炭素に繋がる新素材の共同開発などを通じて、脱炭素化に向けた可能な限りのイニシアティブを執り、国内の建設分野の脱炭素をさらに加速させていく考えです。

 
■株式会社ヤマウについて
ヤマウホールディングス100%出資子会社として、2021年4月設立(創業1953年)。創業以来、半世紀以上にわたり九州を中心にプレキャスト製品の製造・販売並びに技術サービスを通して、インフラ整備の一端を担ってきた。現在は「防災・減災・国土強靭化」に対応するための製品の開発、製造に力を入れている。特に近年は地震・台風などの自然災害が頻発し、災害対策製品の開発に積極的に取り組む。

そのほか、地球環境保全に向けた脱炭素製品や少子高齢化による労働人口の減少を補うべく省人化が図れる製品の開発も進める。

2023年3月末、ヤマウを含めたヤマウホールディングスの売上高は185億円(新収益認識基準適用後)。

脱炭素への決意の象徴としてデザインしたコミットメントロゴは、ヤマウのコーポレートカラーであり、GXをイメージするグリーンを基調とし、背景に本社が位置する福岡の象徴的建造物をあしらったデザインを採択した。

 
(本プレスリリースの問い合わせ先)
■株式会社ヤマウ
企画本部
(092)872-3130 

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202312043750-O6-nYeH5aSu
株式会社ヤマウ ホームページ:
https://www.yamau.co.jp/

 
国土交通省,
2050 年カーボンニュートラルに向け、道路分野の取組を加速します
~カーボンニュートラル推進戦略 中間とりまとめの公表~
https://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_001698.html
(参照 2023年9月5日)

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 九州地方整備局の現場で株式会社ヤマウの自己治癒コンクリート製品 FAボックスカルバートを初施工