電通、第5回「心が動く消費調査」を実施、欲望未来指数は過去3年で最高値を更新

2023 年 8 月 31 日
株式会社 電 通

 株式会社電通(本社:東京都港区、社長:榑谷 典洋)の消費者研究プロジェクトチームである「DENTSU DESIRE DESIGN(デンツウ・デザイア・デザイン)」(以下DDD)※1は、テンションがあがったり、感動したりした買い物や体験を「心が動く消費」と定義し、全国20~74歳の男女計3000人を対象に、第5回「心が動く消費調査」※2(以下「本調査」、期間:2023年5月10~15日)を株式会社電通マクロミルインサイトの「人と生活研究所」と共同で実施しました。なお、「心が動く消費調査」は初回2021年5月実施のパイロット調査から合計6回、消費が活発化しやすいとされる大型連休と夏休み、年末の時期に実施している調査です。

 本調査では、消費者の「買いたい・欲しい・やりたい・見たい」といった消費に関わる近い将来の意向と欲望の増減を可視化した「欲望未来指数」※3の最新数値を算出しました。また、「過去1カ月に心が動いた消費の有無」「心が動いた消費の詳細な内容」「今後購入したい商品やサービス」といった項目から得たフリーアンサーや、DDD独自の「買い物に対する意識」「基本的欲求」「価値観」などのデータをもとに分析も行っています。本調査から得られた主なファインディングスは次のとおりです。

 
<本調査の主なファインディングス>

① 「心が動いた消費」があった人は64.6%で、前回調査(2022年11月)から2.9pt増加、前年同月に行った第3回調査比でも1.2pt増加した。消費のジャンル別では外食やレジャーといった「有料体験・サービス」が43.8%、映画や動画配信といった「有料コンテンツ」が41.0%と、ともに調査開始以来最高値となった。

② 前回調査比で「心が動いた消費」が伸長した商品・サービスは、「映画」(+4.3pt)、「レジャー/テーマパーク」(+2.6pt)と、いずれも屋外におけるエンターテインメントであった。自由回答では、言い訳やためらいがなく、消費を楽しんだとの回答が多く見られた。

③ 消費者の「買いたい・欲しい・やりたい・見たい」といった消費に関わる近い将来の意向と欲望の増減を可視化した「欲望未来指数」は239.0と、前回調査から18.8上昇。2年前と比較すると+56.5と大幅に上昇した。

 
<各ファインディングスの詳細>

① 「心が動いた消費」があった人は64.6%で、前回調査(2022年11月)から2.9pt増加、前年同月に行った第3回調査比でも1.2pt増加した。消費のジャンル別では外食やレジャーといった「有料体験・サービス」が43.8%、映画や動画配信といった「有料コンテンツ」が41.0%と、ともに調査開始以来最高値となった。

● “心が満たされた”“テンションがあがった”“感動・刺激を受けた”といった「心が動いた消費」を体験した人は64.6%で、第2回調査(2021年12月)の65.1%に次ぐ結果となった。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で首都圏を中心に緊急事態宣言が発出されていた2021年5月実施の調査からは5.3pt伸長した。

● 「心が動いた【物品購入】があった」人は51.3%。また「心が動いた【有料体験サービス】があった」人は43.8%で初回パイロット調査からは+14.6pt、「心が動いた【有料コンテンツ】があった」人は41.0%でこちらも初回調査からは+4.3ptと伸長した。【図表1】

【図表1】「心が動いた消費」の有無
Q. 1カ月以内に心が満たされたり、テンションがあがったり、感動・刺激を受けた等、良い気分・気持ちが得られた買物や消費体験はありますか。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202308298629-O2-y19BB3t0

② 前回調査比で「心が動いた消費」が伸長した商品・サービスは、「映画」(+4.3pt)、「レジャー/テーマパーク」(+2.6pt)と、いずれも屋外におけるエンターテインメントであった。自由回答では、言い訳やためらいの要素がなく消費を楽しんだことを想起させる回答が多く見られた。

● 「この1カ月に購入した心が動いた商品やサービスは、どのようなものでしたか」と自由回答で聞いたところ、2位の「映画」(前回調査3位)が12.3%で4.3pt増加し、4位の「レジャー/テーマパーク」(前回調査6位)が7.6%で+2.6ptと伸長した。【図表2】

● また、自由回答で「『心が動いた消費』に何を期待したか、どのような気分が得られたか」と質問したところ、前回調査までは多く見られた「近場なので」「自粛してばかりなので」といった言い訳やためらいの要素がなく、堂々と消費を楽しんだことを想起させる回答が多く見られた。【図表3】

【図表2】「心が動いた消費」の内容
Q. あなたがこの1カ月間に、「心が満たされた、テンションがあがった、感動・刺激を受けた」等の良い気分が得られた買物・サービス・コンテンツについて、具体的にその名前を教えてください。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202308298629-O3-h9mXDr60

【図表3】 図表2についてのコメント
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202308298629-O9-66e2i7n1

 
③ 消費者の「買いたい・欲しい・やりたい・見たい」といった消費に関わる近い将来の意向と欲望の増減を可視化した「欲望未来指数」は239.0と、前回調査から18.8上昇。2年前と比較すると+56.5と大幅に上昇した。

●調査結果から算出した「欲望未来指数」は239.0となり、過去3年の中で最高値を記録。「欲望未来指数」は、DDDが独自に規定した現代の消費者が持つ「11の欲望(Desire)」※4と、今後の消費に対する意向を掛け合わせることで、顕在化しているニーズだけでなく、その奥にある消費者の潜在的な消費意欲を指標化したもの。「欲望未来指数」の推移を見ると、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行の方針を政府が決定したのが2023年1月末ということもあり、2022年11月と比べて18.8pt上昇。ちょうど2年前となる2021年5月(パイロット調査時)と比べると56.5ptと大幅に増加しており、人々の潜在的な消費意欲の高まりを示している。

●「11の欲望(Desire)」のポイントを比較すると、直近の結果では9つの欲望が前回比でプラスとなった。中でも自由や安楽を求める「2.無理のない自由への欲望」が大幅に増加。新型コロナウイルス感染症によるさまざまな影響から解放された中で、行動制限や周囲の目を気にすることなく、映画やレジャーといった消費を自由に堂々と楽しめるようになったことを裏付ける結果となった。

【図表4】 欲望未来指数の推移
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202308298629-O6-1U97oDk0

【図表5】 2023年5月調査における「欲望未来指数」と「11の欲望」
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202308298629-O7-2hzxI6X4

【図表6】 「11の欲望」の推移
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202308298629-O8-vnr5Jfxn

<第5回「心が動く消費調査」概要>
・対象エリア:日本全国
・対象者条件:20~74歳男女
・サンプル数:計3000サンプル(20~70代の6区分、男女2区分の人口構成比に応じて割り付け)
・調 査 手 法:インターネット調査
・調 査 時 期:2023年5月10日(水)~5月15日(月) 
・調 査 主 体:株式会社電通 DENTSU DESIRE DESIGN
・調 査 機 関:株式会社電通マクロミルインサイト

(参考)
・電通、第3回「心が動く消費調査」(2022年7月14日発表)
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0714-010534.html

 
※1 人間の消費行動に強く影響を及ぼすドライバーとなる感情を「欲望」と定義し、消費者が消費に至るまでの動機や行動を研究した結果得た知見を、パートナー企業にソリューションとして提供するプロジェクト。
2021年11月10日リリース:電通、消費者研究プロジェクト「DENTSU DESIRE DESIGN」発足
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2021/1110-010466.html 

※2 DDDでは、お金を払って買ったものや体験で、心が満たされたり、テンションが上がったり、感動・刺激を受けたりなど、良い気分・気持ちが得られた消費を「心が動く消費」と定義。「心が動く消費」の背景に人々がどのような「欲望」を持ち、それが人々の消費行動にどう影響を与え、次の消費にいかにつながっていくかを定期的に調査している。

※3 2022年12月8日リリース:消費者の近い将来の消費意欲を「欲望未来指数」として数値化
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/1208-010570.html

※4 2022年6月28日リリース:人間の消費行動に影響を与える感情を「11の欲望(Desire)」で可視化
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0628-010530.html

以上

 

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 新型コロナ5類化を機に、言い訳しない「堂々消費」へ移行 レジャーやコンテンツなど、体験系消費がけん引