主な投資取引の動向 2023年上期の投資動向を総括すると、外資系バリュー・アッドファンドによる大型ポートフォリオの売却が重なり、6月末までの年間売買総額が大きく押し上げられた。属性別には、運用産高の伸びが続くREITの買い需要が目立つ。2020年に創設されたばかりのGLPのオープンエンド型私募ファンド(Japan Income Fund)運用資産残高は既に7千億円を超えた。また、6月にはプロロジスは第一生命等とJV型私募ファンドを組成、投資期間中に約2,400億円の国内物流資産の所得が可能となるなど、物流施設の運用資産残高は順調に拡大しており、コアファンドの新規参入も目立ってきた。4月、ブラックストーンは、全て大和ハウス工業が開発したDPLシリーズから構成される物流ポートフォリオ6棟を800百万米ドル(約1,062億円相当)でGICに売却。また、3月にはCBREインベストメントマネジメントが主に自社で開発したCBRE GIシリーズからなる計6棟の物流ポートフォリオを660億円でメープルツリー・ロジスティクス・トラストに売却した。