◆ これまでの研究で分かっていたこと・背景 環境保全に関して、2020年10月に日本政府は2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにするカーボンニュートラルを目指すことを宣言しました。また、2021年11月に早稲田大学も「WASEDA Carbon Net Zero Challenge 2030s」を宣言し、カーボンニュートラルの実現に向けて取り組んでいます。有限である資源を効率的に循環させながら持続可能な形で利用していく循環型社会の構築には、多くの活動を推進する取り組みが必要となっています。 本実証研究では、児童・生徒や保護者、社会における消費者などを含め、活動を推進するすべての当事者の意識を高めるための教材開発を構想しました。リサイクルで瓶を回収した後の検品や洗浄などの工程のように、実際に資源が循環する全ての工程を追って見学や体験することは容易ではありません。そこで、実際の映像をもとにする仮想空間内で利用者等の共同体験を実現するXR体験共有プラットフォーム(通称「みなっぱ」)※3を活用し、環境保全活動を安全に臨場感をもって学べる学習教材を開発することを検討しています。また、その有効性などを実証する必要があるため、早稲田大学人間科学学術院森田研究室(以下「早稲田大森田研究室」と表記)とイオンリテール株式会社(同「イオン」と表記)、国立研究開発法人情報通信研究機構(同「NICT」と表記)が連携し、実証研究を進めることとなりました。