■ 用語説明 Wi-SUN FAN (Field Area Network) Wi-SUNアライアンスが制定するスマートメータリング、配電自動化を実現するスマートグリッドおよび、インフラ管理、高度道路交通システム、スマート照明に代表されるスマートシティを無線で実現するためのセンサー、メーターに搭載するIPv6でマルチホップ可能な通信仕様です。2016年5月16日にバージョン1がWi-SUN FANワーキンググループで制定され、現在は高速通信、低消費電力化などに対応したバージョン1.1の規格化が進められています。物理層にIEEE 802.15.4g、データリンク層に IEEE 802.15.4/4e、アダプテーション層にIETF 6LoWPANそしてネットワーク層部にIPv6、ICMPv6、トランスポート層にUDP、そして認証方式としてIEEE 802.1xを採用しています。また製造ベンダー間の相互接続性を担保するための試験仕様なども提供されています。京都大学と日新システムズでは、ローム株式会社と共同でこのWi-SUN FAN 搭載のWi-SUNアライアンス認証済み無線機の開発を2019年1月世界初で行いました。(IEEE 2857により標準化済み)
■ 京都大学 大学院情報学研究科 原田博司研究室について 京都大学 大学院情報学研究科 原田博司研究室は、京都大学 大学院情報学研究科通信情報システム専攻に所属し、ディジタル通信分野に関する研究開発を行っています。特に原田博司教授は、2012年Wi-SUNアライアンス設立時の共同創業者(Founder member)であり、Wi-SUNアライアンス理事会議長(Chair of the Board)、副議長(Vice Chair of the Board)として長年活動し、またWi-SUNアライアンスHAN(Home Area Network) WG議長として、電力会社向け宅内スマートメーターシステム用Wi-SUNシステムの技術仕様策定、普及活動を行ってきました。原田博司研究室では、Wi-SUNシステム全般の研究開発を行っており、主に通信方式、電波伝搬・伝送、システム最適化、応用システム等の研究開発を行っています。