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Press Release
2023年3月24日
株式会社 くもん出版
「命」と「家族」を考える児童書『ぼくんちのねこのはなし』が
第38回「坪田譲治文学賞」を受賞、贈呈式が開催されました!
くもん出版(代表取締役社長 志村直人)が、2021年11月に刊行した児童書『ぼくんちのねこのはなし』が、第38回坪田譲治文学賞を受賞しました。岡山市出身の児童文学者・故坪田譲治氏のすぐれた業績を称えると共に、市民の創作活動を奨励し、市民文化の向上に資することを目的に設立された「坪田譲治文学賞」。「大人も子どもも共有できる世界を描いたすぐれた作品」という観点で選定された候補作の中から受賞の栄誉にあずかった本書は、少年と猫の物語を通して、「命」と「家族」の問題を読者に問いかける児童文学です。
■老猫の介護、治療を通して描かれる、動物と暮らすという現実
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202303234176-O4-riPA4oU0】
ぼくんちの猫・ことらは、16歳。ぼくが生まれる前からうちの家族だった。そんなことらは、最近様子がおかしいんだ。好物の焼きのりも、ドライフードも食べなくなって……。お母さんとことらを病院につれていったら、先生は「治らない病気です」って言うんだ。ほんとうに、ことらはいつか死んじゃうのかな。そんな日、ずっと来なければいいのに。
介護や治療といった動物と暮らす中で避けられないリアルを含めて描く「猫との別れ」の物語。「命」と「家族」の問題を読者に問う、児童文学です。
■受賞にあたって ~著者のことば いとうみく~
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202303234176-O5-AK0hQ94R】
(撮影:森清)
物語を書くとき、そこにはいつも描きたい人がいます。その人がなにを背負い、なにを守ろうとして、なにに苦しみ、どんなことに喜びを感じるのか。そして明日へどう踏み出していくことができるのか。それを知りたくて書いています。ですが『ぼくんちのねこのはなし』は、少し違います。飼いねこの闘病中、やるせなさにどうしようもなくなったとき、この状況を書いてみようと思いました。ただし日記や記録ではなく、物語として。書きながら迷い、泣き。書くことで気づかされ、そして救われました。この作品に坪田譲治文学賞を授けていただき、ありがとうございました。
著者略歴:神奈川県生まれ。『糸子の体重計』(童心社)で日本児童文学者協会新人賞、『空へ』(小峰書店)で日本児童文芸家協会賞、『朔と新』(講談社)で第58回野間児童文芸賞、『きみひろくん』(くもん出版)で第31回ひろすけ童話賞を受賞。おもな作品に、『かあちゃん取扱説明書』『天使のにもつ』(以上、童心社)、『二日月』(そうえん社)、「車夫」シリーズ(小峰書店)、『ひいな』(小学館)、『トリガー』(ポプラ社)、『あしたの幸福』(理論社)、『つくしちゃんとおねえちゃん』(福音館書店)、『カーネーション』(くもん出版)などがある。全国児童文学同人誌連絡会「季節風」同人。
■2023年3月4日、贈呈式・記念行事が開催されました!
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2023年3月4日(土)、岡山市民会館にて、贈呈式・記念行事が開催されました。大森雅夫市長から賞状などを贈呈されたいとうさんは「今作は、自分自身と闘病の末に亡くなった飼い猫をモデルにするという、初めての手法で書いた作品。本賞には過去に何度かノミネートされたことがありますが、この作品で受賞できて嬉しいです」と喜びを述べられました。
第2部の記念行事では、選考委員の作家・阿川佐和子さんといとうさんの対談が催され、約900人の聴衆を沸かせました。
【書誌情報】『ぼくんちのねこのはなし』いとうみく/作 祖敷大輔/絵
【ISBN】978-4-7743-3287-1
【対象】小学中学年から
【体裁】A5変型判・ハードカバー・120ページ
【定価】1,430円(税込)
【刊行日】2021年11月29日
【発行】くもん出版