SAP は高い吸水性能を有する高分子材料で、紙おむつを中心にナプキンなどの衛生用品や、農業、緑化分野や化粧品など幅広い分野で使用されています。従来品はアクリル酸を主原料としたポリアクリル酸系の SAP が主流であり、石油由来かつ非生分解性であることから環境負荷が大きいという課題があります。これに対して、環境負荷の少ない天然由来かつ生分解性を有する SAP として、天然高分子である澱粉やセルロースなどの多糖類を主原料とした SAP の研究開発が行われてきましたが、十分な吸水性能が得られず、最終製品としての活用は難しいとされていました。