阪南大学(所在地:大阪府松原市、学長:田上 博司、以下、本学という)の経営情報学部 松田 健 教授と信栄工業有限会社(所在地:長崎県、代表取締役社長:樫山 和久)の共同研究プロジェクトである「畜産農業のスマート化のためのデータサイエンス共同講座」(以下、本共同講座という)が、経済産業省の産官学連携事業「令和3年度高等教育機関における共同講座創造支援事業費補助金」に採択。
 今回採択された8事業の申請者は国立大学や工業系大学が多くを占めており、私立の文系学部である本学の採択は快挙。
 本共同講座では畜産業・農業分野のスマート化を推進し、最新技術を用いて畜産農家が抱える課題を解決する人材育成をめざすだけでなく、地域産業を担う開発型企業を創出するためのプラットフォームを構築することを目的としている。

■共同講座の概要
 少子高齢化による担い手不足など、畜産農業分野のあらゆる課題を解決するために、今年度は牛の体温管理を非接触で行うシステムを開発(*)し、収集したデータを牛の飼育に活用することで「スマート農業」推進に貢献。
 また、今回の研究で収集したデータは本学経営情報学部「数理・データサイエンス・AI教育プログラム」の科目の一つである「数理統計学」の教材の一部としても活用し、研究を教育に還元する仕組みも構築していく。
 さらに、本共同講座では外部の畜産農家やITエンジニア、経営者の方にも参加してただく予定であり、地域に存在する技術的な課題に対して様々な事業者が連携することにより、大手企業から受注する経営スタイルの小規模事業者が、自立して収益性の向上が図れる共同受注等の仕組みの構築を目指すことが本共同講座の人材育成事業の目的となる。
*現在の牛の体温管理方法は、牛の体内に器具を挿入する必要があり、非接触が実現することで牛に与えるストレスを軽減させることが可能になる。

【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202210077819-O1-hi6OSGYK

■共同講座の申請に至った経緯
  松田 健 教授の研究室では、高齢者見守りAIロボットの開発や二酸化炭素濃度モニタリングシステムの開発と店舗での実データ活用等、ICTを利用して社会課題解決に貢献するため、AI・データサイエンスに関する研究・教育活動を展開中。
 信栄工業有限会社の代表取締役である樫山氏は、中小企業と学生によるものづくり支援を通じた交流促進を図る「スマコマ(SMACMA)ながさき小型モビリティコンテスト」の実行委員長を務める等、次世代を担う学生たちとスマート化に向けた交流を積極的に続けている。
 今回、両者の取り組みや知見が一致し、信栄工業有限会社の所在地でもある長崎県における畜産の課題を軸に、本共同講座を展開していく運びとなった。

■共同講座創造支援事業費補助金とは
 経済産業省の急激な技術革新の進展などによる2030年、50年の産業構造の転換を見据えた「未来人材ビジョン」の実現に向けた取り組みの一環であり、企業が大学などの高等教育機関と連携し、自社の人材育成のための「共同講座」を設置する場合の費用の一部を助成し、産業界のニーズに即した⼈材育成の加速化を図るもの。
<詳細>https://jissui.or.jp/project/project011/
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202210077819-O2-lewtFRp8

■信栄工業有限会社
本社:〒850-0961 長崎県長崎市小ヶ倉町3-81-2
設立: 1974年(昭和49年)10月1日
代表者: 代表取締役 樫山 和久
事業内容:生コンバッチャプラント関係、メンテナンス業務、各種省力化機器、荷物用エレベーター、各種クレーン(天井クレーン、ジブクレーン、ポストクレーン)、各種コンベア(ベルトコンベア、スラッドコンベア、スクリューコンベア、チェーンコンベア、フライトコンベア)、機械加工、溶接 組立、据付工事、斜面移送機器製作据付工事、電動バイク・次世代ミニカー販売・開発、大学・研究機関、企業向けの試作
ホームページ: https://www.shineikougyou.com/

■阪南大学経営情報学部について
 阪南大学経営情報学部は、まだ大型コンピュータ中心の時代であった1986年に商学部経営情報学科として創設されて35年以上の歴史を持ち、その後、PCとインターネットが普及し始めた1996年に現在の経営情報学部が誕生。
 以来、2010年以降のスマートフォンとタブレットの時代、2020年以降のAI・データサイエンスの時代を経て、本学部は、近畿圏唯一の最も伝統のある経営情報学部として、「情報化社会の中で活躍できる有為な人材」を輩出してきた。
 今後も、「経営情報」=「新しい価値創造」の考え方で時代を見据えた先端的人材を育成していく。

■阪南大学のAI・データサイエンス教育について
 Society5.0 社会到来に向けた急速な社会変化に対応できる人材育成のため、2019 年 4 月に AI・データサイエンス教育研究所を設置し、2020 年 4 月には全学生に対して「AI データサイエンスリテラシーパッケージ」を導入するなど、先進的に AI・データサイエンス教育を推進している。
 今年8月には、2021年度から開始している全学部全学年生が履修可能な「AIデータサイエンス応用基礎パッケージ」が、文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム(応用基礎レベル)」に認定。関西圏では本学と京都大学、大阪大学のみ、全国私立大学では9校しか認定されていない。
<本学の AI・データサイエンス教育の詳細>
https://www.hannan-u.ac.jp/special/AI2020

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 畜産農業のスマート化に向けた共同研究プロジェクトが経済産業省の共同講座創造支援事業に採択!