2021年8月27日

株式会社 ニップン

研究成果が米国化学会学会誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」表紙に!
東京大学大学院 農学生命科学研究科「食の健康科学(ニップン)寄付講座」

 (株)ニップン(代表取締役社長:前鶴俊哉 本店:東京都千代田区)が、東京大学大学院 農学生命科学研究科に開設した「食の健康科学(ニップン)寄付講座」の食品成分の健康機能に関する研究内容が高く評価され、米国化学会学会誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」2021年8月25日発刊号の表紙にイラスト掲載されました。

 当社は、研究開発部門においてこれまでに蓄積した知見を生かし、未来の食に貢献するべく機能性食品の研究開発を強化しております。これまでも多くの関連商品を上市するなど、従来の事業とは異なる食の分野にも注力しております。
 この度、東京大学大学院 農学生命科学研究科に2020年3月に開設した「食の健康科学(ニップン)寄付講座」の「紅茶ポリフェノールのテアフラビンは腸管での胆汁酸吸収を抑制し、体内コレステロール排泄を促す」研究論文が米国化学会学会誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」に掲載されると共に、その研究内容が高く評価され、表紙にイラスト掲載されました。
 今後も大学や公的機関との研究活動を活発に行うとともに、自社研究部門の充実を図り、未来の食に貢献してまいります。

【研究内容要点】
①ヒト腸管に発現する胆汁酸トランスポーターの輸送を阻害するポリフェノールとして紅茶ポリフェノールのテアフラビンを見出しました。
②胆汁酸の腸管からの吸収抑制は、体内におけるコレステロールからの胆汁酸合成を促し、その結果、血中コレステロール濃度の低下をもたらすことから、高コレステロール血症予防のターゲットとして注目されています。
③テアフラビンは、中性緩衝液中で酸化構造に変化し、速やかに胆汁酸トランスポーターに結合し作用することが示唆されました。
④本研究で示した機構は、紅茶に含まれるポリフェノールの、新たなフレンチパラドックス(※)を解明する機構の1つと考えられます。
(※)フランス人はコレステロールや飽和脂肪酸の摂取量が多いにも関わらず、心疾患や脳血管疾患による死亡率が他の西欧諸国に比べて少ない、という矛盾のこと

詳しい研究内容については東京大学のホームページをご参照ください。
https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/topics_20210826-1.html

≪ご参考≫

【研究発表掲載雑誌】 
■ 雑誌名 :「Journal of Agricultural and Food Chemistry」August 25, 2021
■ 当社寄付講座
表紙掲載URL
https://pubs.acs.org/pb-assets/images/_journalCovers/jafcau/jafcau_v069i033-3.jpg?0.5475994642934932
■ 論文タイトル
: The modulatory effect of theaflavins on apical sodium-dependent bile acid transporter (ASBT) activity
■ 著者
: Yuki Takashima, Kazuki Ishikawa, Rina Miyawaki, Mana Ogawa, Takeshi Ishii, Takumi Misaka, Shoko Kobayashi*
■DOI番号
: 10.1021/acs.jafc.1c03483.
■要旨URL
: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.jafc.1c03483

【食の健康科学(ニップン)寄付講座 概要】 
■ 名称 : 食の健康科学(ニップン)寄付講座
■ 開設場所 : 国立大学法人 東京大学大学院 農学生命科学研究科
■ 開設期間 : 2020年3月1日~(3年間)
■ 研究テーマ
: (1)健康維持、QOLの向上、疾病予防につながる機能性食品素材のシーズ探索
  (2)食による健康維持、QOLの向上、疾病予防に関するエビデンスの構築
  (3)食品 機能性成分の構造および作用メカニズムの解明
■ 担当教員 : 小林彰子(こばやし・しょうこ)特任准教授


情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 研究成果が米国化学会学会誌「Journal of Agricultural and Food Chemistry」表紙に!