光洋機械産業とアイ・ロボティクスが開発

2021年8月23日
光洋機械産業株式会社

昇降式足場とウインチを組み合わせたソリューションを開発し、高所での作業に順次投入していきます。

遠隔ロボティクスによる社会のデジタル・トランスフォーメーションを推進する株式会社アイ・ロボティクス(所在地:東京都新宿区、代表取締役社長:安藤嘉康)と昇降式足場「パワーマスト」シリーズをはじめとする建設機械を製造・販売する光洋機械産業株式会社(所在地:大阪市中央区、代表取締役社長:直川雅俊)とは共同して昇降式足場と「3D壁面作業システム」を組み合わせたソリューションを開発しました。
高所での作業に順次投入していきます。

 
昨年度だけを見ても、わが国では年間20,000件を越える墜落・転落事故が起きており、191名もの尊い命が奪われました(令和2年度の厚生労働省による労働災害の統計)。これらには、軽微な報告に至らない落下事故等は含まれておらず、また自然災害による足場の倒壊等は含まれておりません。

アイ・ロボティクスと光洋機械産業は、ロボティクス技術によって現場の課題を解決し、より安全でより
効率的な作業方法を生み出す為にお互いの強みを活かしたソリューションをオープンイノベーションとして協力・開発してまいりました。

この度、アイ・ロボティクスが得意とするウインチを利用した3D壁面作業機システムと、光洋機械産業の昇降式足場を組み合わせたソリューションの開発に成功いたしましたのでご報告いたします。

 
■ 開発現場の画像
壁面吸着システム          作業イメージ                            
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202108209028-O1-5630swD8】 【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202108209028-O2-JlhakpE1

■ 開発の経緯
従来、建物改修工事などで壁面の検査などの作業を行う際、足場を組み立てて作業をしていました。  近年では検査はドローンを使用しても作業は人が行う必要があり足場が不可欠でした。また、自然災害の激甚化に伴う倒壊事故、落下・転落による災害も多数起きているところから、機械化・遠隔化・自動化が喫緊の課題とされてきました。
アイ・ロボティクスと光洋機械産業は、それぞれが持つ 壁面塗装作業機制御の技術・昇降機の技術を組み合わせ、過去1年にわたる討議と共同開発を行ってまいりました。両社の持つ技術を組み合わせ、ドローンをあえて飛行させず壁面に吸着させる事により、現在のドローン活用の問題点を解決に導いたシステムとなりました。これにより、打音検査やタッチアップ塗装といった壁面でのピンポイントアクションを自由自在に行うことが可能となります。

■ 技術的なポイント
昇降式装置『パワーマスト』と一定範囲内を上下左右に移動できるウインチ制御式壁面吸着ドローンを組合せ、位置情報を計測プログラムに反映させ設定した場所に移動させ、カメラや洗車ノズル、塗装ガンを搭載する事により足場を使用せず点検、清掃、塗装等の作業が可能となるシステムです。

■今後の展開
アイ・ロボティクス及び光洋機械産業はさらに開発を推し進め、本年夏以降に現場への投入を順次開始してまいります。まずは、高所作業への導入から始め、他のソリューションとも組み合わせながら、ドローンが作業できない人口密集部での運用や重工業プラントの内部への提案などを行ってまいります。
アイ・ロボティクスでは鉄道駅の天井裏調査やプラントの炉内検査等にドローンの活用を進めています。現在運用中の「汎用ドローン」、狭隘部に侵入可能な「マイクロドローン」、各種「ローバー型」機体によるソリューションに加え、3次元運用が可能な壁面作業機をアイテムに加える事でフルスペックの作業を一気通貫で行える体制を整えてまいります。

情報提供元: PRワイヤー
記事名:「 昇降式足場とウインチを組み合わせ自由自在に壁面を動くスパイダーロボ!