オムロン ヘルスケア株式会社(本社:京都府向日市、代表取締役社長:荻野 勲、以下、当社)は、心疾患患者の術後管理の適正化と再発防止を目指し、AI(人工知能)による心疾患バーチャル診断サービスを提供するトライコグヘルス社(Tricog Health、本社:シンガポール、CEO:Charit Bhograj 、以下、トライコグ)と、脳・心臓系、消化器系疾患の高度急性期医療に対応する総合病院サクラワールドホスピタル(SAKRA WORLD HOSPITAL、所在地:インド ベンガル―ル)と共同で、心疾患手術およびアブレーション治療(カテーテルを用いた不整脈治療)を受けた患者を対象とした遠隔診療サービスの共同試験(以下、当試験)を開始します。当試験では、心疾患患者の術後管理における血圧・心電図データの遠隔モニタリングの有用性と、遠隔診療サービス実現に必要な要件を明らかにします。そして、患者の状態や特性に適した術後管理の方法や、再発防止につながる医療体制の構築を目指します。
世界心臓連合( World Heart Federation)によると、世界の脳・心血管疾患による死亡者数は、推定1,850万人/年といわれており*1、そのうち4分の3以上が低所得国と中所得国(インド含む)で発生しています。インドにおける心疾患患者数は年々増加しており、2020年には290万人に達しています。その数は、今後さらに増加すると見込まれています。また、心房細動に関する調査では、27%の患者がアブレーション治療後に心房細動を再発しています*2。このことから、脳・心血管疾患は治療期間中に加え、治療後のケアも重要な疾患だと言えます。