◆岡大バイオバンクと共創するARO組織「岡山大学病院新医療研究開発センター」と研究大学としての岡山大学 大学病院内に併設されているクリニカルバイオバンクだけあり、岡大バイオバンクには歯科領域を含めてさまざまな分野を専門とする医療従事者らが参加している。そして医療従事者だけではなく、解析や保管などを行う高度な知識と技能を有する専門家やコーディネーター、倫理スタッフ、事務職員など、さまざまな職種の専門家らがチームを組んで運営に当たっている。 さらに岡大バイオバンクの活動を強力に推進する仕組みのひとつとして、院内にある岡山大学病院新医療研究開発センターと一体となって運営されている点にある。同センターは、「Academic Research Organization(ARO)」と呼ばれ、大学・大学病院の機能を使って医薬品や医療機器などの臨床研究・非臨床研究を支援する組織のことである。このARO組織は医療や医薬品に係る数多く、かつ複雑な規制などを把握し、かつ産業界の動向にも精通している、言わばアカデミアと産業界を橋渡す重要な機能を有する組織だ。岡大バイオバンクで保管されている試料や情報を如何に社会に役立てて行くか、それはAROの機能が大きな役割を担っている。